キャリアプランどう決めれば…?C Channel代表に聞く

森川亮「企業に残る勇気なかった」

2015.10.12 MON

個性派社長のお悩み相談室


森川 亮(もりかわ・あきら) C Channel株式会社代表取締役社長。1989年に日本テレビ入社。ソニー、ハンゲームジャパンなどを経て現職。著書に『シンプルに考える』(ダイヤモンド社) (撮影=森カズシゲ)
「出世」「転職」「人間関係」…。30オトコには、会社や仕事にまつわる様々な悩み・不安・不満が尽きない。身近な人にはちょっと相談しづらい若手社員ならではのモヤモヤを、世の個性派経営者にぶつけ、意見を授かるこのコーナー。ビジネスの最前線を走るリーダーの金言には、明日への扉を開くヒントがあるかもしれない。

第1回のテーマは「サラリーマンの転職・起業」について。新天地に憧れを抱きつつも、失敗が怖くて踏み出せない。そんな、どっちつかずの状況を打ち破る方法を探るべく、C Channel株式会社代表取締役の森川 亮氏を直撃。今年LINEの代表取締役を退任し、自身の会社を立ち上げた森川氏に、転職や起業にまつわる持論を語ってもらった。


●転職・起業したいが、失敗が怖い…。どうすべき?

「今どき転職や起業なんて簡単ですよ。したければすればいい。踏み切れないなら、結局その程度の思いでしかないということでしょう。忘れちゃいけないのは転職や起業は目的ではなく、やりたいことをやるための手段に過ぎないということ。やりたいことが曖昧なまま新しいところに移っても、うまくいかないでしょうね」

自身も日本テレビ、ソニーと大企業を渡り歩き、30代半ばで当時社員20名程度のハンゲームジャパン(現・LINE)に移った森川氏。転職の動機は常に、「やりたいことが一番実現できそうな場所に移っただけ」と、極めてシンプルなものだったという。

とはいえ、大企業の安定した待遇を捨てるのは、相当な勇気が必要と思われるが…。

「捨てる勇気があったというより、僕の場合はむしろ『残る勇気』がなかったですね。同じことをやり続けていると成長は止まる。成長が止まると能力が落ち、ビジネスマンとしての競争力もなくなる。過去の成功や地位にしがみつくことで自分が駄目になっていくなんて、考えただけでも恐ろしいですよ。チャレンジすれば、仮に失敗しても能力は高まりますし、それを評価してくれる企業から誘われることだってあるでしょう。失敗とか成功とか考える以前に、常に成長できる環境を自ら作っていく。仕事って、そういうことだと思うんですよ」

●大企業で活躍できるのは“おじさんになってから”の5年!?

自分が現在の場所で成長できると思うなら無理に環境を変える必要はない、と森川氏は言う。それでも迷うなら、その場にとどまった場合の“未来の自分”を想像してみると、進むべき道が見えてくるかもしれない。

「僕の場合は20代、30代と大きな会社にいて、自分の将来がある程度想像できてしまった。大企業だと特に、おじさんにならないと会社の中枢を担うポストにはつけませんよね。下手したら40歳くらいでも若手みたいに扱われる。で、管理職になってようやく権限を持ったと思ったら、すぐに定年。どんなに優秀な人でも、大企業の最前線で活躍できるのって、せいぜい5年くらいですよ。セミみたいなものですよね。長いこと土の中で暮らして、ようやく地上に出たのにひと夏しか生きられない…(笑)。それって切なくないですか? 少なくとも僕は、そこで働き続ける未来があまり幸せとは思えなかったんです」

森川氏はベンチャーへの転職や起業によって「自ら地上へ這いだす」道を選んだわけだが、「僕の場合はその方が幸せになれる確率が高かっただけで、転職や起業という選択が必ずしも正解とは思っていません」と語り、最後にこう付け加えた。

「若い頃は自分なりの理想の生き方を思い描いていても、年を重ねるとそれが崩れていきます。今の自分の思いにフタをせず、本当にやりたいことや、そのためにすべきことを真剣に考えた上で道を決めた方が良いと思います」
(榎並紀行/やじろべえ)

■個性派社長のお悩み相談室 第1回

  • ファッション系のショップが立ち並ぶ原宿の一角にある、C Channelのオフィスで行われたインタビュー。にこやかな笑顔が印象的でした
  • 次回の「第2回」では、職場の人間関係について伺います!

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