恩恵を受けるのは、「エコカーと地方移住」!?

税制改正、僕らの生活に影響ある?

2016.01.14 THU

お得にスマートに…マネー得々大学院 会社では学べない!ビジネスマン処世術


伊藤さんによれば、「税制改正で減税になる内容から、政府がどういう政策を進めていきたいかが見えてくる」とのこと。チェックしておけば、政治と経済を読み解く力を養うのにも役立ちそう 写真/PIXTA
2015年12月、政府は「2016年度 税制改正大綱」を閣議決定した。これは、毎年末にまとめられる翌年度の税制改正の原案だ。今回の大綱では法人税率の引き下げが盛り込まれ、2016年度は現在の標準税率の32.11%から29.97%へ、さらに2018年度には29.74%まで下げられることが決まった。

法人税が引き下げられることで、僕らビジネスマンに何かトクはあるの? 公認会計士の伊藤英佑さんに聞いてみた。

「正直、給料が上がる『かも?』くらいで、大きな変化はないでしょう。そもそも法人税減税は、日本企業の海外流出の抑止と海外企業の日本誘致を促進するのが目的です。日本の法人税は諸外国に比べて高いため、それを引き下げることで企業活動の海外移転の抑止や海外から企業を呼び込み、経済を活性化させたい狙いがあります。経済が潤い、法人税減税で会社の純利益が増えれば、もしかしたら賃上げがあるかもしれませんが…少し遠い話ですね」

企業に対する減税施策では、「中小企業が生産向上のために新規設備を導入した場合、3年間それにかかる固定資産税が半減される」ことも決まっている。しかし、これも従業員の賃上げにつながるかどうかは会社次第だ。

税金面で会社員がダイレクトに恩恵にあずかるには、毎月の手取り額に影響する所得税や社会保険料が下がらないと難しい。となると、今回の税制改正では、会社員にメリットはなし…?

「通勤手当の非課税枠の上限が月額10万円から15万円までに引き上げられるので、地方移住を考えている人にとってはメリットがあります。例えば、新幹線を利用して東京まで通勤する場合、静岡駅、越後湯沢駅などであれば、定期代がその範囲に収まります。ほか、3世代同居のために自宅を改修する場合、現金払いなら250万円を上限に工事費の最大10%が所得税から減税されます。またローンの場合も、一定額の減税措置があります。親と同居して子育てを…と考えている人にとっては、メリットといえるでしょう」

さらに、2017年4月からは自動車取得税を廃止する代わりに、燃費性に応じて購入額に課税(0~3%)する新税が導入される。燃費が良い車ほど税率が低くなるので、今まで以上にエコカー購入の後押しになりそうだ。

今回の税制改正大綱は全員に共通してメリットがあるわけではないが、その概要は知っておいて損はないはず。今後の働き方やライフスタイルの参考にしてみては?

(南澤悠佳/ノオト)

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