「スマート家電型」の評価は正しかった?

今年度の新卒社員「主体性に難アリ」

2016.03.10 THU

世論調査


毎年発表される「新入社員のタイプ」。日本生産性本部は、2012年は「奇跡の一本松型」、2013年は「ロボット掃除機型」、2014年は「自動ブレーキ型」としていた。はたして2016年は何型となる? 写真:EKAKI / PIXTA(ピクスタ)
消せるボールペン型、スマート家電型――この2つのキーワードの共通点がわかるだろうか。前者は日本生産性本部、後者はエンジャパンがそれぞれ発表した「2015年度の新入社員」のタイプだ。今月で彼らが入社して1年が経つが、はたして今年度の新入社員はこの言葉に代表されるような人材だったのだろうか?

そこで、エンジャパンが新入社員を「スマート家電型」と位置付けた理由の一部をピックアップ。自社に2015年度入社の新卒社員がいる20~30代の男性会社員200人に、実際に彼らの職場の新入社員が、5つの特徴について当てはまるかどうかアンケート調査を実施した(協力:アイリサーチ)。

〈2015年度の新入社員に当てはまると思う?〉
※以下の数値は、「当てはまる」と回答した人の割合
・主体的に行動することが不得意 70.5%
・適応力が高い 48.0%
・ユニークなアイデアよりデータや情報を重視する 43.0%
・自分をどう相手に見せるか、という能力に長けている 29.5%
・困難な事柄に取り組む意欲が高い 29.0%

最も当てはまったのは、不名誉ながら「主体的に行動することが不得意」。5月のエンジャパンの発表によれば、2014年よりは「主体性」が向上したらしいが、7割以上の先輩社員が実感。仕事に慣れない新入社員ということを差し引いても、課題といえそうだ。なお、先輩社員からは以下のようなコメントが寄せられた。

「気を使いすぎて自分がこう!と言わない」(34歳)
「答えがないものに対しては能動的でない」(35歳)
「言われるがままに動いている。そこに意志はないように思える」(36歳)

一方、意見が真っ二つに割れたのは、「適応力が高い」と「アイデアよりデータや情報を重視」の2項目。特に特徴的だったのは「アイデアよりデータや情報を重視」の「当てはまる」派の意見だ。“ITスキルが高い”ことを理由に挙げる人が多く、

「機械が得意なので去年のデータなどをよく活用してるから」(37歳)
「提案することが少ない代わりに、パソコンの情報処理能力は高い」(33歳)
「パソコンスマホなど電子機器から情報を得ようとするから」(35歳)

という声も。ただ、良いことばかりとは捉えられておらず、

「上司の経験値よりネットを見て集めた情報を正とする傾向がある」(35歳)
「自分の意見よりもネットの意見を尊重する」(37歳)

と、ネット上の情報に重きを置きすぎ、との苦言も少なくなかった。

そして最後に“ハズレ”といえそうなのは「自分をどう相手に見せるか、という能力に長けている」「困難な事柄に取り組む意欲が高い」の2項目。エンジャパンは、前者についてはSNSを活用する世代の特徴として、後者は真面目さを表す特徴として取り上げている。今回の質問では以前の新入社員との比較はできないものの、今年度に限ればそのような特徴を持っている新入社員は多くはなさそうだ。

あと1カ月も経たず、2016年度の新卒社員が入社してくる。今年はいったいどんな人が入ってくるのか? 不安と期待を持ちながら、待ちたいところだ。
(千川 武)

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