後輩との会話から生まれる『新企画』

鈴木おさむ「声をかけるより“見捨てる”と後輩は育つ」

2016.04.05 TUE

会社では学べない!ビジネスマン処世術 > “仕事本”に学ぶ


すずき・おさむ 1972年生まれ。放送作家。千葉県千倉町(現・南房総市)生まれ。ドラマや映画の脚本、舞台の作・演出など多方面で活躍中 (撮影=森 勇馬)
30代に入ったビジネスマンの多くが直面する課題が、「マネジメント」。実際、R25が30~35歳の会社員男性200人に「苦手な仕事」に関するアンケート調査(協力:ネオマーケティング)をしたところ、2位に挙がったのは「部下、後輩を厳しく叱ること」(22.5%)。今回は、『新企画 渾身の企画と発想の手の内すべて見せます』(幻冬舎)のなかでも明かしている、ヒット企画を作るための部下、後輩との付き合い方について放送作家・鈴木おさむ氏に聞いた。

後輩をちゃんと叱る!「目の前の人をガッカリさせるな」


若手芸人や放送作家の後輩などと仕事をする機会の多いおさむ氏は「部下や後輩といっても、僕は普段一緒に仕事をしない人とできるだけ関わりたいんです」と語る。人の話を聞くのがアイデアのもとになっているからだという。どのようにコミュニケーションをとっているのだろう。

「会議の延長になっちゃうから、仕事関係者とはあまり飲みに行きません。とにかく、自分と全然違うことを考えている人と話すのが面白いんですよ。最近話してるのは23歳の大学生。あとはホストとか元お相撲さんとか…。実は今回の本の裏テーマでもあるんですが、才能があって面白いヤツは、痛いヤツが多いですね。もう自分の話ばっかりする。自分がハッキリしてるんですよ。ただ痛いだけのヤツとの違いは、実際に行動しているかどうか。机上のビジネス理論を語ってるようなヤツはダメですね」

話のなかで、後輩を叱るようなことも…。

「叱ります!(食い気味に) たとえば、食事をご馳走になっても翌日の『ありがとうございました』を言わない。僕の舞台を観に来ても感想を送ってこない。シロウトもいいとこですよ。本当に『上に行きたい』と思うんだったら、そんなこと二度とするな、と説明します。目の前の人をガッカリさせるのは本当にダメなんですよ。テレビや映画なら、まずは目の前のディレクターやプロデューサー。本なら編集者。近くにいる人を喜ばせられない人に、その先の世間に伝わる仕事はできないから」

落ち込んだ部下や後輩、サボっている後輩に対してのおさむ氏のコミュニケーションは、ちょっと刺激的だ。

「声をかけるんじゃなく、見捨てることも多いです。仕事で一番焦るのって『置いて行かれること』なんですよ。若いころよくあったんですけど、プロデューサーと放送作家5人ぐらいで打ち合わせするじゃないですか。方向性が決まって解散すると、スーッとプロデューサーが1人の作家のところに行って『○曜日空いてる? 打ち合わせしたいんだけど』とか言ってる。で、次の会議に行くと、もうその2人で決めたことでほぼ企画ができてるんですよ。焦るじゃないですか。『オレ声かけられてない』って」
どんな若手や後輩と話したいか? ときいてみると、「『最近観た映画何?』『最近何が好き?』ってきいた時に『ナニナニっすね!』ってすぐ答えられるヤツ。『座持ちがする』っていうのかな」とのこと
どんな若手や後輩と話したいか? ときいてみると、「『最近観た映画何?』『最近何が好き?』ってきいた時に『ナニナニっすね!』ってすぐ答えられるヤツ。『座持ちがする』っていうのかな」とのこと

ウザがられないためには「進行形の『すべらない話』を」


ちなみに、才能に嫉妬してしまうような若手っていますか?

「嫉妬はあまりしないけど…後輩でもなんでも、スゴイと思うヤツは認めて、自分からどんどん吸収するようにしています。サイバーエージェントと仕事をするようになって思ったのは、あそこって年齢が若くてもどんどん上に行くんですよ。テレビの世界はなんだかんだ『まず5年はADで…』って感じがあるんですが、それがナンセンスになりつつあると思いました」

優秀な後輩がいる場合、会話ひとつとっても、下手するとウザがられてるんじゃないか、なんて不安に思うことも。

「自分が『過去の栄光』を話してるのに気づいたら、ドキッとします。後輩と話すとしたら、すべて『今』の話。昨日何した、一昨日何した、先週何した…。本にも書きましたが、ヒット企画には必ず『今』が存在する。常に更新している面白い自分じゃないと部下や後輩も“惚れて”くれないし、『今』を感じることができなくなったら当たる企画は作れません」

後輩に惚れられるために、「常にやんちゃでいたいですよね。22時まで育児してても、その後結構飲みに行くんです」と語るおさむ氏。やんちゃとは…?

「うーん、『カワイイ』『キラキラしてる』ってことかなあ。(R25本誌、木梨憲武が出ている号を見ながら)ノリさんなんかもそうだけど、キラキラしてるような、遊んでるようなニオイがするでしょ。やっぱり一流の人っていつまでも若いですよ。ベロベロで酒抜けない状態で仕事に行っちゃうような、そういう自分でいたいっすね」

(梵 将大) 鈴木おさむ

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