メゾン青樹・青木 純氏のコミュニケーション術

「大企業の社員ほど自分のキャッチコピーをつけろ」

2016.05.16 MON

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青木 純(あおき・じゅん)メゾン青樹代表取締役社長。不動産仲介会社や不動産メディアの運営会社を経て、祖父の代からの賃貸マンションを引き継ぐ。住まい手目線の新しい大家として注目を集めている (撮影=藤原葉子)
「メゾン青樹」という会社をご存じだろうか。壁紙を住人が選べたり、セルフリノベーションも可能だったりする賃貸マンション「ロイヤルアネックス」や、住民同士の関係が深い“みんなで育てる共同住宅”「青豆ハウス」などを運営する企業。経営するのは代表取締役の青木 純氏だ。

今回は、様々なビジネスカンファレンスに登壇する青木氏に、苦手意識を持つ人も多いであろう「ビジネスにおけるコミュニケーション術」について聞いた。

●20代はコミュニケーション下手でもOK 自分のために伝えろ


「僕は引っ込み思案なんです。根暗だし(笑)。この世で一番嫌いなものは立食パーティーですから。プレゼンとかも、もともとは苦手。昔は緊張でガチガチになっていました。会社員時代に新サービスのプレゼンをする際、300人くらいの前で話すときなんか、もうイヤでイヤで」

しかし、今では東京でのTEDカンファレンスに登壇して「新しい暮らし」についてスピーチし、オーディエンスの喝采を受けるまでに“成長”している。何が青木さんを変えたのだろうか?

「若い頃は“ちゃんと向き合おう”としすぎていた気がします。上辺っぽいこととか、正しい言葉を言おうとしすぎて全然相手に伝わらない。でも、ある時から考え方を変えて、『コレ伝えなきゃ自分がもったいないな』と、あくまで“自分のために”伝えようと思ったら、色んなことが楽になった。平たい言葉で素直に話すようにしたら気持ちが伝わるようになったと思います。僕が尊敬する師匠はよく、『心のパンツを脱げ』っていうんですけど、本当にその通りだと思いますね」

ただ、若いうちはパンツを脱ぎ捨てる勇気がなかなか出ないものだ。それでも焦ることはないと青木さんはいう。

「それはね、年齢的なものもあると思うんですよ。だから20代が人前で話すのが下手だったりコミュニケーションが苦手だったりしても、焦らなくていいですよ。自然にできるようになるタイミングってあるから。僕の場合は前の職場で責任ある立場を任されて、リーダーになった瞬間に気持ちのスイッチが入った。ポジションがあって、誰かの期待があって、“突き抜けられた”と感じます」

●大きい会社にいる人ほど、自分のキャッチコピーをつけるべき


もうひとつ、青木さんが大事にしていることがある。それは自身に「キャッチコピー」をつけること。自分がありたい姿や人生で叶えたいことを短く言語化しておくと、他人に自分が何者かを伝えやすくなる。行動原理にもなるようだ。

「新しい仕事を始めるときでも、キャッチコピーが決まるとグイッと力が入るんですよね。僕自身も現在の仕事をしていくにあたって、『暮らしをデザインする』という言葉を掲げました。会社を辞めて親から賃貸マンションを引き継いだときも、ただの大家じゃなくて『暮らしをデザインする』ことを絶対に忘れないようにしようと。住人と一緒にオーダーメイドで部屋をつくったり、マンション内で食堂を開いたり、いろいろやってますけど、すべてそれに通じています」

青木さんのような経営者や、セルフブランディング力が強みとなるフリーランスに限らず、会社員にとっても大きな力になるという。

「僕も会社員時代はそうでしたが、毎年毎年、目標やノルマに追われているだけだと、いくら成長マインドが高くても、こなすだけの人になってしまう。働き方そのものが変わっている時代に入っているはず。大企業に勤めていたって、ぼーっと過ごしていたら淘汰されてしまう。大きな会社にいる人ほど、自分のキャッチコピーを考えたほうがいいですよ」

(榎並紀行/やじろべえ)
  • 「ロイヤルアネックス」の2階は、コワーキングスペース「co-ba」になっている 「ロイヤルアネックス」の2階は、コワーキングスペース「co-ba」になっている
  • さらに、2階では「都電テーブル」という飲食店を営業している。青木氏が“まちのもう一つの食卓”と呼ぶだけあって地元の家族連れでにぎわっている さらに、2階では「都電テーブル」という飲食店を営業している。青木氏が“まちのもう一つの食卓”と呼ぶだけあって地元の家族連れでにぎわっている

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