法改正議論は本格化…!

【調査】残業上限60時間、中小企業の業務に支障ある?

2017.03.03 FRI

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月60時間の残業、あなたは多いと思う? 少ないと思う?
写真:ふじよ / PIXTA(ピクスタ)
過剰な長時間労働や残業代未払いなど、働く人たちに付いて回る“残業問題”。特に、労働基準法第36条(通称・36協定)を適用すると、事実上、上限なく企業が従業員を残業させられることは、近年問題視されてきた。そこで政府は労働基準法を改正し、「年720時間、月平均60時間(繁忙期は100時間)」という規定を導入、違反した企業に罰則を盛り込む方針について、企業および各労働組合等を交えて合意形成がなされつつある。

少数で仕事をする中小企業ほど、人が足りず残業が多いイメージがあるが、彼らにどの程度影響があるのだろう。50人未満の企業で働く20~30代の男性会社員100人を対象に調査を行った(R25調べ/協力:アイリサーチ)。

■平均の残業時間(月間)は?

【平均】22.1時間
・10時間未満 30%
・10時間以上20時間未満 17%
・20時間以上30時間未満 20%
・30時間以上40時間未満 9%
・40時間以上50時間未満 9%
・50時間以上60時間未満 8%
・60時間以上 7%
※最大:80時間/最小:0時間/中央値:20時間

まずは、残業の実態把握から。勤務日が20日前後と考えると、毎日平均約1時間残業をしている人が多い様子。なお、最大値である80時間も含め、60時間以上の残業をしている人は7%。これらの人は、毎日平均3時間以上の残業をしていることになる。

また、平均すれば残業が少なくても、繁忙期は忙しい場合もある。最高残業時間も聞いてみた。

■これまでに最も多かった残業時間(月間)は?

【平均】46.9時間
・20時間未満 23%
・20時間以上40時間未満 25%
・40時間以上60時間未満 25%
・60時間以上80時間未満 7%
・80時間以上100時間未満 4%
・100時間以上 16%
※最大:180時間/最小:0時間/中央値:40時間

最も多かった人は180時間。20日前後の勤務だとすれば、一日平均の残業は9時間という結果に。もはや寝る暇がないほど。そこまでやらないと業務が回らないということなのだろう。

就業時間内に仕事が終わらないから残業をするわけで、残業に上限が設けられたら業務が滞りなく回らない気もするが、はたして…。

■年720時間、月平均60時間という残業時間の上限が設けられたら、業務は滞りなく進むと思いますか?

・業務に支障はないと思う 58%
・業務に支障があると思う 42%

「業務に支障はないと思う」が、僅差で多数派になったが、支障があると考える人も少なくない。なお、そう考える理由は以下の通り。
※以下、カッコ内は(年齢・月平均の残業時間)

■「業務に支障はないと思う」派の意見
「サービス業なのでそれほど残業が発生するわけでもなく、実施されても問題ないから」(26歳・1時間)
「無駄な残業をしている人が多いから」(37歳・20時間)
「現時点で基準を下回っており、不都合がない」(27歳・28時間)
「計画を立て前倒しに準備や作業を行えば可能」(33歳・30時間)
「無駄な残業が多い気がする」(27歳・50時間)
「他で調整すれば基本的には終わるけど、終わらない時期もある。給料は確実に減るので困る」(34歳・70時間)

■「業務に支障があると思う」派の意見
「人数を極端に減らしているから決まったところで守れないと思う」(34歳・0時間)
「それで回るくらいならもともと長時間残業が問題になっていない」(36歳・30時間)
「翌日以降に延ばせる仕事ではないので」(37歳・50時間)
「作業と管理が全く別扱いされ、定時内に終わらない仕組みになっている」(32歳・70時間)
「仕事の量が多いので納期に間に合わない」(36歳・80時間)

現在の残業時間や立場によって、それぞれ意見は異なるよう。そもそも、月60時間の残業は多いような気もするが…。法律改正の議論は大詰めに差し掛かっている。今後の動きに注目だ。

(河島マリオ)

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