景気回復にはプロセスがあるのだ

祝!景気回復。でも、ボクらの給与は、いつ回復するんだ?

2004.07.22 THU

景気はどうやら本当に回復したらしい。「企業の景況感、バブル期並みの水準に。内閣府調査」「GDP成長1~3月期、年率6.1%に上方修正」「景気『回復続ける』日銀月報がバブル後初の強い表現」…。ここ1カ月ほど、新聞には景気のいい見出しが何度も躍った。でも、そんな上昇傾向の景気を肌で実感している人はどのくらいいるだろうか。景気は上がっているのに給与は上がってないぞ、求人も増えてないぞ、と感じている人も少なくないはず。しかし、ちゃんと理由がある。そもそも景気の回復には、プロセスというものがあるのだ。

シンプルにいえば、こんな順番だ。輸入増など市場の好材料をきっかけに企業業績が回復→製造業の設備投資が拡大→業績好調企業が増加→賃金に波及→雇用増→個人消費が拡大→サービス業などに広く波及→好景気の拡大…。こうして1年から3年ほどかけて景気回復は進むのだ。今回の景気回復で、日銀が事実上の底離れを宣言したのは2003年の11月の金融経済月報。ということは、まだ回復の初期から半年ちょっとしか経っていないということになる。

実際に「東証1部上場企業で最高益続出」というニュースが流れたのは4月だし、6月には財務省が「法人企業統計で設備投資が10.2%増」と発表している。どうやら景気のプロセスでは、まだ賃上げのところには到達していないらしい。ボクらに楽しみがやってくるのは、秋か、それとも来春か来秋か、といったところのようなのだ。

それにしても、日本人ほど景気を気にする民族はいないらしい。かつて竹中平蔵金融担当大臣にインタビューしたことがあるが、彼はこんなことを言っていた。景気の「気」は、人の気持ちの「気」である、と。実は景気は誰かが決めているのではない。一人ひとりの気持ちの集合体こそが景気なのだ。だとすれば、素直に祈ろうではないか。景気はよくなったぞ、給与もきっと上がるぞ、と。それが景気を、もっともっとよくしてくれるのである。

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