ビジネス情報流出が企業経営に大打撃

究極の個人情報保護システム「社員監視」時代が始まった

2004.08.05 THU

住所、電話番号、生年月日…。自分の情報が勝手に知らない人の手に渡るのは、恐ろしいことである。得体の知れないダイレクトメールが来たり、怪しい勧誘電話がかかってきたりするのも、個人情報がどこからか漏れたからではないか、と勘繰ってしまう。だが今やこうした情報漏れは、個人以上に、企業経営者にとって恐怖のようなのだ。

451万人の顧客情報が流出したヤフーBBでは、グループの総帥であるソフトバンクの孫正義社長自らが記者会見で謝罪。そのあまりに悲痛な表情に、事の重大さを改めて思い知らされた。30万人の情報が流出したとされるジャパネットたかたは、2カ月近くにわたって営業を自粛。2003年度の年商が705億円の会社である。2カ月といえば、100億円以上の売り上げが吹っ飛んでしまった計算になるのだ。

これほどの事態を巻き起こした個人情報の流出だが、企業が100%防ぐのは並大抵のことではないらしい。たとえば、店舗を持つビジネスモデルの事業では、店長からアルバイトまで、スタッフがパソコン端末などから顧客情報にアクセスするのは日常業務の一部といわれる。データとして抜き取らなくても、画面のデータを書き写すだけでも流出になってしまうのだ。

そこで今、店舗ではとんでもないことが起き始めているらしい。万引き防止のために据え付けられていたカメラが、パソコンを操作するスタッフに向けられているというのだ。カウンターにCCDカメラが据え付けられているケースもあるという。個人情報の流出を防ぐため、監視カメラが動き始めたというのだ。

誰かに監視された場所で働くのは、気持ちのいいものではあるまい。しかも怖いのは、こうした監視が日常化し、何でも監視する風潮ができてしまうことだ。情報流出はゴメンだが、会社に監視カメラが据え付けられるような窮屈な世の中もゴメンだ。情報流出問題は、一人ひとりにとっても他人事ではなくなりつつある。

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