テレビ東京が上場。でも、なぜ今?

相次ぐ移転や上場の背景に2011年の地デジ革命あり

2004.08.26 THU

8月5日に株式上場したテレビ東京。初値は公開価格2900円を上回る3350円をつけた。でも「なんで今ごろ、テレビ局が上場なんだ?」と思った人も少なくないはず。

考えてみれば、ここ10年ほどテレビ局には異変が起きていた。1997年、フジテレビが上場し、同年お台場に移転。2000年にはテレビ朝日が上場し、03年に六本木ヒルズに移転。TBSは97年に赤坂に新社屋を作り、日本テレビも03年に汐留に移転した。業界を挙げて、上場に移転にと大忙しの状況になっていたのだ。

その背景が、地上デジタル放送である。03年12月から始まった地上デジタル放送だが、11年にはすべての放送がデジタルになる。そのため、テレビ局は放送設備を入れ替えなければならない。移転は新しい設備のスペース確保に、株式上場は巨額の資金を調達する有効な方法になるのである。

日本民間放送連盟の試算によれば、民放127社のデジタル化に必要な設備投資総額は約8081億円。だが、1局平均約63億円という投資額は、実は地方局には大打撃となる。小規模な局では、年商を上回るほどの投資額だからだ。折しも04年1月、法改正でテレビ局の合併や統合が可能になった。高画質・高音質、多チャンネル化、双方向機能、情報検索、モバイル受信など、テレビの可能性を大きく広げる地上デジタル放送だが、テレビ業界には群雄割拠の戦国時代の到来を意味するのである。

視聴者側のボクらにも、デジタル化は他人事ではない。今持っているテレビのほとんどは、何もしないと7年後にはまったく役に立たなくなるからだ。テレビ放送を見るには、買い換えるか、チューナーを付けるしかない。一方、日本にあるテレビは1億台。これが入れ替わるとなると、電機メーカーには神風が吹く。多機能化で、他業界にもチャンスが出てくるとされる。実際、料理のレシピなどを記録できるよう、テレビにプリンターが付く、なんて噂も。今後のテレビからは、目が離せない。

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