メガバンク再編はまだ終わらない?

三菱東京と三井住友がUFJを争奪する理由とは?

2004.09.02 THU

三菱東京とUFJの経営統合問題。三井住友が統合交渉中止の仮処分を申請、UFJに統合を申し込むという異例の事態へ。すったもんだの末、8月12日に東京高裁が仮処分を取り消し、三菱東京とUFJは基本合意に達した。しかし、三井住友側は今後もUFJに統合の申し込みを続けるという。

この構図、結婚にたとえると、三菱くんと婚約が決まったUFJ子さんに、三住くんがしつこくプロポーズをしていることになる。だが、UFJの実態は不良債権が足かせになり国有化目前ともいわれる状態だ。なぜ、これほどモテるのか?

UFJは確かに不良債権が多く、この6月の四半期決算でも赤字。しかし、本業の儲けを示す業務純益は、昨年1年で約7000億円もある。三菱東京は約6000億円。つまりUFJは、不良債権をうまく片付ければウマみたっぷりの銀行なのだ。

しかも、UFJは関西と東海地方に地盤があり、トヨタとのパイプも太い。三菱東京は首都圏が地盤なので、両行は地域的にも補完関係にあり、統合すれば総資産でも業務純益でも、トップメガバンクになれるわけだ。すると、みずほに続き3番手になってしまうのが三井住友だ。竹中金融大臣は「メガバンクは2つか3つで適正」という趣旨の発言をしているため、三井住友は単体で生き残るギリギリのライン。

さらに、銀行業界は2007年以降に激震に見舞われる可能性も出てきた。郵政事業の民営化が決まり、郵貯は民間銀行と同じになるかもしれない。すると、預金残高225兆円という、現状のメガバンク5行すべての預金残高に匹敵する“ギガバンク”が誕生。三井住友がUFJへのアプローチをあきらめきれないのも当然だ。三菱東京とUFJの統合は基本合意に達して決着したかに見える。しかし、かつてUFJはUFJ信託と住友信託の統合の基本合意を取り消している。今回の基本合意後も、まだひと波乱あるかもしれない。

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