統合騒動の裏側で新たな異変

消費者金融がメガバンク傘下に入ったら…

2004.09.09 THU

統合問題で揺れるメガバンクだが、実はその陰で、春から驚くべき動きがあったのをご存じだろうか。消費者金融大手のアコムが4月に三菱東京フィナンシャルグループの傘下に、プロミスが6月に三井住友フィナンシャルグループの傘下に入ったのだ。アコムもプロミスも、急成長を遂げてきた企業。それが今さらメガバンクの傘下入りとは意外。なぜ今、傘下入りだったのか。なぜ今、銀行は消費者金融を取り込んだのか。

まず銀行だが、日本の銀行の収益モデルといえば、企業への融資。ところが、融資が増えていないのだ。日本銀行発表の7月の銀行貸出残高は4カ月連続で過去最低を更新。実はバブル崩壊以降、銀行の貸し出しは低迷したままなのである。銀行が次なる収益の柱に、と考えてきたのはリテール、個人向けサービスだ。住宅ローンはその象徴的な存在だが、続いて銀行が期待したのが、消費者金融ビジネスだった。実際にここ数年、銀行が消費者金融と組んだ合弁企業やプロジェクトが目白押しだったのだ。

一方、消費者金融業界は、外資系企業によるM&Aなども進み、競争が激化していた。銀行グループ傘下に入れば、新たな顧客の開拓に銀行のブランド力が活用できる、ローンの原資となる資金調達を低コストで行えるなどのメリットが得られる。

いわば双方の利害の一致が背景なのだが、今後は、こんな点に着目したい。消費者金融業界は、凄まじい営業努力でここまでの成長を勝ち取ってきた業界。「無人契約機」しかり、「はじめてコール」「レディースコール」などの営業戦略しかり。貸し倒れを減らすための審査にも、膨大なノウハウがあるといわれる。

傘下入りとなると、こうした積極的な取り組み姿勢がメガバンクグループにミックスされるのだ。もしかすると激しい化学反応が起こり、消費者にとってうれしい商品が生まれるかもしれない。この意外な組み合わせ、要注目である。

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