電力供給一部自由化で構造改革中

東京電力が流木を売って商売している理由

2004.09.09 THU

東京電力がなんと流木を売っているらしい。なかなかイメージが結びつかない両者だが、そこにはちゃんとした理由があるそうで…。

流木を取り扱っているのは、東京電力が資本金の95%以上を出資して設立した「自然の問屋」という関連会社だ。主な事業は、流木のホームセンターや雑貨店への卸売りや加工、また自社の店舗で流木の販売も行っている…って、だから何で流木なのよ?

「いやあ、それほどかけ離れてもいないんですよ。実は上高地(長野県)をはじめとした水力発電所のダムには、山から流れてくる流木が水面いっぱいに浮いているんです」と語るのは社長の長澤氏。自身も元東電の社員だとか。流木というと、海をプカプカと流れて浜辺に打ち上げられた画を想像するが、どうやらダムにも多いようだ。

「流木を何かに使えないか?」という案はかねてからあったという。ダムに溜まった流木は、放っておくと取水口を詰まらせる原因になる。そのためクレーンですくい、焼却したり、チップ状に砕くのだが、その処理だけで年間億単位もの費用がかかっていた。コストを削減しようと、東電内でも流木について話し合われたが、どの案も流れていた。だが、2000年の電力供給の一部自由化をきっかけに、東電もいよいよ本腰を入れざるを得なくなった。電力会社以外の企業でも電気を供給することが可能になり、コスト削減が急務となったのだ。

電気事業者にとって“3大ゴミ”と呼ばれるものがある。ダムの流木、同じくダムに流れてくる石、そして配電線を設置する時にやむを得ず切る伐採木がそれだ。今はまだ流木の販売がメインで、他の廃品物についてはあまり取り扱えていないが、それでも画期的なアイデアだという。他の事業者はまだ、流木をチップにして肥料にしたり、木酢液に加工するぐらいだが、「流木を現物のまま販売したのは当社が初めて!」(長澤氏)だからだ。氏は、「流木ビジネスのオンリーワンであり、ナンバーワンを目指す」と語る。

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