UFJ合併騒動でもよく耳にした

「信託銀行」は、普通の「銀行」と何がどう違うの?

2004.09.16 THU

金融再編が進むなかで「信託銀行」が注目されている。UFJとの統合を逃した形の三井住友FGは何としても信託銀行を取り込みたいらしいが、そんなに魅力的なのか?

そもそも信託銀行の「信託」とは、「信頼」して「財産の名義を書き換える」こと。普通の銀行にお金を預けても名義が本人から銀行に変わることはないが、信託銀行では名義が銀行に変わる。これが普通銀行との最大の違いだ。といっても、普通銀行と同じように、個人名義の口座も作れる。信託銀行の窓口で目にするのは、マンションや一戸建ての不動産販売の広告と「相続の相談窓口」だ。これらが主要業務の「信託」に関わっている。

たとえば、都内に大きな土地を持つ資産家が亡くなり、二代目が土地を効率よく運用したい。ここで信託銀行に土地を信託する(預ける)と、資産家に代わって土地を売却したり、ビルを建てて管理してくれる。信託銀行は管理状況を報告し、得られた収入から経費を引いたものを資産家に配当として支払う。これは土地信託と呼ばれるものだ。土地以外では、機関投資家がもつ株や債券などの有価証券、銀行がもつ住宅ローンの金銭債権なども信託されている。

このような業務を一般に「財産管理業務」という。昨今、銀行では企業への融資、証券会社では株式売買の手数料という、それぞれ本業が儲からない。そこで銀行も証券会社も、預かり資産に応じて確実に手数料が入る財産管理の関連業務を狙っているのだ。たとえば個人の財産運用を助言、管理するプライベートバンキング業務は、規制緩和もあって信託銀行以外も続々と参入。しかし、普通銀行がどんなに財産管理の関連業務をしても、「財産名義の書き換え」が許されるのは、信託銀行だけ。それゆえ管理能力に一日の長がある。

信託銀行はさらに、中央三井信託が土日営業を始めるなどサービス向上にも余念がない。敷居の高そうだった信託銀行の窓口を一度のぞいてみては?

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