経済に重要な影響を及ぼす「2020年危機」

日本の少子高齢化対策に“移民の受け入れ”は必要か?

2004.10.29 FRI

少子高齢化という言葉もすっかり耳慣れてしまったが、先進国の中でも日本の少子高齢化はひときわ深刻な状況にあることをご存じだろうか? 先月下旬に国際通貨基金(IMF)が発表したリポートの中で、日本は「経済成長が大きく制約されるほか、退職者による貯蓄の取り崩しなどで2020年ごろには経常収支が赤字に転落する可能性がある」と指摘されている。また、国立社会保障人口問題研究所の試算によれば、日本の人口は2006年に1億2774万人でピークを迎え、その後は減少の一途。2100年には約6400万人にまで人口は半減してしまうという。

人口が減るとどうなるか。影響は多方面にわたるが、もっとも懸念されているのは経済だ。労働人口が減り消費市場が縮小すれば、必然的に経済が停滞する。そんななか、さらなる高齢化社会を迎え、医療や年金、介護といった社会保障費の負担が激増する…これではお先真っ暗ではないか !?

現在、行政が実施している目ぼしい対策といえば、せいぜい子育て支援くらいのもの。そこで今後の対策として注目を集めているのが、海外からの移民の受け入れだ。

もちろん、一筋縄でいく事業ではない。なにしろ日本は、アジアからの移民を受け入れていた白鳳時代(7世紀末ごろ)以来、実に1300年近くも大規模な移民を受け入れずにきたのだ。外国人による犯罪件数の増加を懸念する声など、さまざまな軋轢を生むことは必至。しかし一方で、「移民の受け入れは先進国の責務」という声がある。それなりに成熟し、活発なマーケットを持つ以上、海外からの労働力にも門戸を開くべき、という見解だ。増え続ける不法就労の現状を顧みれば、移民受け入れによる労働者確保は一考に値するだろう。

西ドイツが60年代に急成長を果たしたのは、外国人労働力の定着が大きな要因といわれている。労働人口が社会保障の負担を担う有効な人材にもなり得る好例だ。日本は今、決断を迫られている!

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