失敗したら税金が投入されるんですが…

カネボウ、ダイエーを再建中産業再生機構の実力は?

2004.11.11 THU

何年も方針を模索し続けてきたダイエーの再建問題が、ついに産業再生機構を活用することでまとまった。折しも球界再編の過渡期だけに、「ホークスはどうなっちゃうの!?」と、世間の関心を集めたのは記憶に新しい。

産業再生機構は、政府と銀行が出資した株式会社である。その事業内容は、借金で首が回らなくなった企業の債権を銀行から買い取り、再建を支援することだが、そもそもどのような手法で企業を再生させるのだろうか? その具体的なプロセスは、一般にはあまり知られていない。

今春、産業再生機構入りが決定したカネボウのケースをチェックしてみよう。今年7月には産業再生機構による債権の買い取りが決定し、07年3月までに事業の再構築を実施する。また今月1日、産業再生機構のマネージングディレクター・小城武彦氏がカネボウの新社長に就任、今後は日用品事業における収益力強化をメインに、組織全般の見直しを発表したばかりだ。

一方、ダイエーのケースでも、産業再生機構は主力である食料品の小売事業に注力し、経営弱体化の大きな要因となった不動産、娯楽部門の整理にかかることが予想されている。つまり、産業再生機構は事業拡大によって生じた不採算部門をできるだけ整理し、会社をスリム化する=本業に回帰させることで、企業再生にひとつの大きな道筋をつけようとしているのだ。

しかし、ここで忘れてはいけない点が1つ。金融機関からの借入金で賄われた産業再生機構の買取資金には、10兆円の政府保証が付加されている。つまり、もし再建に失敗した場合、そのツケは政府保証=国民の税金でカバーされてしまうのだ。

ダイエー再建は9月下旬に995億円の債権放棄が確定し、順調に経営の合理化が進んでいるかに見える。しかし、ダイエーはそれでも約1兆円もの有利子負債を抱えているのだ。果たして、産業再生機構は確実にダイエーを再建できるのか? そのお手並みに注目したい。

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