史上初の10台風が上陸、その後は…

台風上陸で泣いた業界、うるおいが予想される業界

2004.11.18 THU

過去最多の10個が日本列島に上陸、大きな被害をもたらした台風。特に10月20日に上陸した23号は、79年以降最悪の死傷者を出した。そして次々と襲ってきた台風は、ビジネスにも甚大な影響を与えている。

まず、予想以上の巨額の出費を迫られそうなのが、損害保険業界だ。日本損害保険協会によれば、7月以降の主な風水害だけでも3910億円の支払いが見込まれていたところに、23号の被害が加わり、総額では5000億円近くまで膨らむとの見方も。新潟県中越地震の補償が加わるとなれば、損保各社の経営にも影響が出そうだ。

また、実はかなりの打撃を被ったのが、旅行業界。9月、10月はいわゆる行楽シーズン。今年の夏は暑かっただけに、秋こそ旅行に、と賑わいが予想されていたが、台風でキャンセルの嵐。儲けどきに、客室の8割をキャンセルされた旅館もあったらしい。さらに休日に雨が降るとむしろ賑わいも期待される小売業だが、台風では逆効果。大雨で客足はすっかり鈍り、大型小売店の9月の売上高は、百貨店が4.4%減、スーパーが3.7%減となってしまった。

一方、台風のおかげで、結果的にうるおいそうな業界ももちろんある。なるほど、と思えたのが、宅配ビジネス。台風を家で過ごす人が多かったために、大繁盛だったという。ピザはもちろん、最近では寿司、中華、パスタなどバラエティに富んだメニューが楽しめる飲食系の宅配店はどこも注文殺到で大忙し。なかには売り上げが普段の3倍以上になった店もあったらしい。

そしていうまでもないが、建設・建築関連である。街や生活の機能復旧のためには、この業界の力を借りなければどうしようもない。新潟県中越地震の影響もあり、特に甲信越エリアに強い建設会社の株価は急伸しているという。大規模な床上浸水が起きた街では、設備関連や廃棄物処理、修理工場、さらには電器店などで「特需」の風が吹いている。とにもかくにも、何より被災地の一日も早い復興を望む。

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