アフラックが個人保険契約件数で首位に

外資系生保の躍進の裏側に“歴史の皮肉”あり?

2005.01.20 THU

外資系生保のアフラック(アメリカンファミリー生命保険)が、個人保険分野の契約件数で業界トップに躍り出た。「第3分野」と呼ばれるガンや医療保険を手がけ、契約件数を伸ばしてきた企業だ。件数とはいえ、ガリバー・日本生命を抜いての躍進だけに、保険業界には大きな衝撃が走った。

保険は、死亡保障など人の生死に関する生命保険を「第1分野」、自動車保険や火災保険などの損害保険を「第2分野」、その中間に位置するのが「第3分野」と定義される。そしてこの「第3分野」、実は歴史の荒波にもまれてきた分野なのである。

かつて日本は、様々な業界で市場の閉鎖性が厳しく非難されていた時代があった。保険市場もそのひとつ。日本は世界有数の保険大国であるにもかかわらず、旧大蔵省がなかなか門戸を開放しなかったのだ。しかし、まったく開放しないのでは通用しない。そこで、外資系生保に用意したのが「第3分野」だったのである。この分野は外資系に優先させ、大手生保は取り扱いを自粛するよう暗黙の了解をとっていたといわれる。その結果、「第3分野」は外資系が席巻することになったのだ。

ところが、である。世の中は、どんどん市場の自由化に向かっていった。そんななかで、保険も歪な状況をいつまでも放置できなくなった。そして01年、外資系の反発を受けながらも「第3分野」を日本の生保に逆開放することにしたのである。

だが、意外なことが起きた。時代の変化は、保険市場の中身を変えていたのだ。高齢化・長寿化が進むなか、人々の保険ニーズは、「死んだ後をどうするか」から「生きている間のリスクをどうカバーするか」に変わっていた。「第3分野」こそ、成長分野になっていたのである。もちろん外資系の必死の企業努力があってこそだが、外資系に先行メリットがあったことは否めないだろう。市場を歪んだやり方で守ろうとした結果が、外資系躍進につながったのは、なんとも皮肉な話なのである。

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