掘っ建て小屋から世界的企業へ

IBMのパソコン事業を買収した聯想ってどんな会社?

2005.01.27 THU

昨年12月8日、世界のパソコン業界に衝撃を与えるニュースが流れた。IBMが、中国のパソコンメーカー「聯想」(ブランド名はLenovo、レノボ)にパソコン事業を売却すると発表したのだ。

IBMのパソコン事業は少なくともここ3年半以上赤字で、売却のウワサは再三あった。一時は東芝などとも売却交渉したと伝えられる。しかし、それにしても…である。今のWindowsパソコンは元をたどると1981年発売のIBM‐PCに行きつく。この時、IBMはパソコンの内部仕様を公開する戦略を取ったため、その後、各社がIBM‐PC互換機を発売。これが世界標準となり、パソコンが広まった歴史的経緯がある。その本家本元がついに事業を手放してしまったのだからオドロキだ。

ところで、売却先の「聯想」とは耳慣れぬ名前。一体、どんな会社なんだろう?

聯想の正式名称は聯想集団有限公司。聯想の前身、中国科学院計算所公司が設立されたのは1984年、約20年前のことだった。当時、北京に建てられた社屋(?)はわずか20㎡の小屋。資本金は20万元(今のレートで約250万円)、社員11名だったという。最初は海外のパソコンを販売していたが、ほどなく独自の漢字入力システムを開発。これを搭載したパソコンが大ヒットして急拡大した。現在、中国国内のパソコン市場ではシェア30%弱でトップ。今回の買収劇により、世界シェアでも8位から3位へ躍進する見込みだ。掘っ建て小屋から世界的企業へ、まさに“チャイニーズドリーム”を実現した存在といえるだろう。

ノートパソコン「ThinkPad」をはじめとしたIBMのパソコンにはファンも多いが、これはLenovoになってしまうのか? 聯想は今後5年間、IBMブランドを利用する権利を持っており、すぐに変化はなさそう。IBMは品質やサポート体制にも変化はないと説明しており、ユーザーとしてはひと安心だ。この大型買収が成功するかどうか、成り行きに注目したい。

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