日本で外国企業による大買収時代到来?

実は、こんなに株式時価総額が少なかった日本企業の実態

2005.02.03 THU

いよいよ日本にも外国企業による大買収時代が到来か。そんな声がじわじわと聞こえてきている。ここ数年、世界では国境を越えた巨大合併や買収が相次いでいた。ボーダフォンによるドイツの携帯大手マンネスマン買収の金額は実に22兆円。日本の国家予算の3分の1強もの規模の資金が動いた買収だったが、こうした合従連衡で何が起きたかといえば、外国企業は規模だけでなく、株式時価総額も一気に拡大してきたのである。

時価総額がどう影響するのか。実は06年に新しい会社法が施行される。ここで解禁されるのが、国際株式交換による企業買収だ。これまで日本企業を買収するには、現金で株式を買い取るしかなかった。いくら世界的企業とはいえ、簡単に数千億円、数兆円の資金を集めるのは難しい。しかし国際株式交換なら、買収相手の株式を買うのに自社株式を割り当てればいい。だから海外では巨額買収ができたのだ。ここで意味を持つのが時価総額。ところが日本企業は、時価総額が思いのほか、小さいのである。

たとえば、流通のウォルマートの時価総額は約25兆円。対して日本の流通企業の時価総額はといえば、イトーヨーカ堂が約1.8兆円、イオンが約1.3兆円に過ぎない。両社とも、ウォルマートの10%にも満たない時価総額しか持っていないのだ。百貨店の三越の時価総額は約2600億円。ウォルマートの時価総額の実に約1%強で買収してしまえるということである。

昨年、メガバンクの合併騒動が起きた金融も同様だ。約26兆円のシティグループ、約20兆円のAIGグループに対し、三菱東京フィナンシャル・グループが約6.6兆円、三井住友フィナンシャルグループが約4.6兆円。実はUFJを取り合ったのは、時価総額を少しでも上げて、買収をしにくくすることが目的だった、という説もある。ということはつまり、国内企業同士のM&Aも加速する可能性も大きいということになる。M&Aは、これまで以上に重要なキーワードになりそうである。

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