儲かりゃOKという時代はそろそろ終わり

「よい経営」の指標とされるCSRとSRIってなあに?

2005.02.17 THU

牛肉偽装事件や自動車のリコール隠しなど、企業倫理の欠落による不祥事が相次ぐ中、企業に対する新しい評価の物差しとしてCSR(企業の社会的責任)と、CSRをもとにした新しい株式投資手法としてSRI(社会的責任投資)が注目されている。

CSRは、「企業は社会の構成員として、利潤追求のみならず、倫理を重んじ法令を守り、環境対策や社会貢献などの責任も果たさないと、社会からの信用を失い、存続が危うくなりますよ」という概念だ。冒頭の不祥事を起こした企業は、まさにCSRを怠って存続の危機に瀕しているわけだ。

一方、CSRを重視したガラス張り経営で、環境保全などの社会貢献活動に積極的に取り組んでいる企業もある。SRIでは、そんな社会貢献度の高い企業を選んで投資する。つまり、企業の収益性といった従来の株式投資の尺度に加え、環境への配慮、消費者や従業員の尊重、女性や障害者の雇用といった非経済的要素も評価するのだ。

CSRもSRIも欧米の教会活動として始まり、90年代に広く普及した。日本では当初、環境重視型企業の株式をまとめた「エコ・ファンド」として登場した後、さらに幅広い社会貢献を評価するSRIファンドが販売されるようになった。昨秋には、社員の育児や介護への支援度を評価基準にした、世界的に見ても珍しいファンドも販売され、国内のSRIファンドは05年1月末日現在で計16本にまで増えている。企業の側では、投資家にアピールするために、自社の社会貢献活動を説明した「CSR報告書」を配布したり、通常の決算書とは別に「CSR会計」を公表したりしている。

SRIの根底には、「CSR重視型企業は消費者から信頼されて成長していく」「投資を通じて、みんなでよい企業を応援しよう。そしてよりよい社会をつくっていこう」といった発想がある。SRIの浸透によって、企業がより積極的にCSRを果たし、社会に貢献する――そんな好循環が生まれることを期待したい。

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト