リスクが大きいのはどっち?

「有限会社」と「株式会社」の違いを答えられますか?

2005.03.03 THU

ニッポン放送株を取得をめぐるライブドアとフジテレビの抗争が続いている。株の保有率がその焦点になっているが、そもそも株式会社は「お金を出す人と経営する人を分けましょう」という考えでできた法人形態。あなたが株式会社を設立しても、厳密には“株主のもの”になる。だから株を“一番多く持っている人(筆頭株主)”が一番エライ人で、経営に対しての発言権も強い。ただし、51%以上の株式を握るオーナー社長だって経営権を喪失することが起こりうる。

株式会社は3人以上の取締役を置き、その取締役会が代表取締役を選ぶことと商法で定められている。嫌な取締役がいれば株主総会前に解任しておけば通常は問題ない。ところが株主総会の招集の決定権は取締役会にあり、議決は多数決で行われるから、社長の意向を無視して「第三者割当による増資を行う」と決議し、社長を一夜にして50%未満の株主に転落させてしまうこともやりようによっては可能なのだ。

その点、有限会社の場合、取締役は一人でいいし、株主(社員)総会は書面でもいい。役員の任期は無期限で、身内など信用できる人をずっと取締役にしておけばまず波風は立たない。『自分の会社を持つなら有限会社にしなさい』(明日香出版社)の著者の石野誠一社長は、「経営権の保全に有利なのは有限会社。設立後の運営も『自分の会社』として運営していくのに最適のシステムになっています」という。ちなみに「有限」とは、会社の債務に対する出資者の責任は出資額の範囲に限られ“有限”ですよ、の意味(この点は株式会社も同様)。

特例法で最低資本金(株式会社1000万円、有限会社300万円)の壁が時限つきで取り払われたが、近々、最低資本金そのものが撤廃される見込みだ。株式会社も1円でつくれることになる。冒頭の騒動では株式会社のリスクが取り沙汰されたが、広く資本を集められるなどの長所も株式にはある(表参照)。この機会に会社形態の違いを学んでみてはいかが?

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