数万円でパトロン気分になれる!?

バンドやアイドルに投資するアーティスト育成ファンドとは?

2005.03.24 THU

「アイドルファンド」「ゲームファンド」「ラーメンファンド」…。このところ新種のファンドが続々と登場し、ちょっとしたブーム化している。いわゆるコンテンツファンドと呼ばれるもので、ファンドといいながら従来の投資信託とは全然違うシロモノなのだ。

どう違うのかといえば、まず投資対象が有価証券などではなく映画やゲーム、アイドルだったりすること、そして投資するお金が一口1万円~5万円とお手頃なのも特徴だ。米国のエンタメ業界では以前から一般的な資金調達方法で、ようはゲームソフトやアイドルのDVDの制作費を個人投資家から募ってファンド化し、作品が売れたら出資金額に応じて配当が貰える――と、だいたいこういう仕組みとなっている。

なかでも注目は新人バンドに出資する「アーティスト育成ファンド」だ。たとえば2月にデビューした「スプラッシュ・キャンディー」の場合、すでに所属の東芝EMIなどが計1500万円を出資しているが、あらたに3月30日に発売されるデビューアルバムを「ロックファンド」として投資対象にし、ネット上で1500万円の10分の1にあたる150万円を個人投資家に募ったという。一口5万円の計30口程度だが、配当はCDが1万枚売れるごとに1万円で、仮にミリオンセラーなら、なんと100万円も貰える計算になるのだ。

もちろんファンドだからリスクもある。CDの売れ行きが悪ければ元本割れとなるし、仮に一枚も売れなかったらお金は1円も戻らない。だが、アーティスト育成ファンドの最大の売りは、配当金というより、むしろ出資者だけが得られるグッズやイベント優先権などのプレミア特典にあり、なにより自分の出資したバンドの成長を身内として共有できるというパトロン気分にある。

その意味で、これはファンドでありながらファンドビジネスではないのだ。自分の好きなアーティストやアイドルに出資して成長を見守る――。これもひとつのファンのあり方なのかもしれない。

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