ところで世界銀行ってどんな銀行なんです?

戦災復興のために創設され常に公益性を重視する銀行

2005.04.07 THU

5月に満期を迎える世界銀行総裁のポストに新たに就くのは、ネオコン(新保守主義)で有名なウルフォウィッツ米国防副長官だ。指名したのは、同じくネオコンなブッシュ大統領。世界銀行総裁は最大出資国であるアメリカからの選出が慣例、ということらしい。でも、そもそも世界銀行ってどのような銀行なの?

“世界”と銘打っているからには、ATMが世界中どこでも使えるのか? 気になる。

調べてみると「世界銀行」は、どうやら俗称のようだ。話は遡ること1944年、連合国代表が来る第二次世界大戦終結後の世界経済の安定と復興について協議。翌年には国際通貨基金(IMF)と国際復興銀行(IBRD)を創設した。簡単に言うとIMFが返済期間の短い資金を、IBRDが返済機関の長い資金を供与するというもの。当初の目的は、欧州経済の戦災からの復興や開発案件への融資を目的としていた。1960年には貧しい国の貧困削減戦略に無利子にて融資する国際開発協会(IDA)が新たに設立され、IBRDと併せて世界銀行と呼ばれている。ちなみに世界銀行総裁はアメリカから選出されるのに対し、IMFはヨーロッパから選ばれる。

戦災復興処理がひと段落し、発展途上国支援へと世界銀行の活動内容は移り変わっていった。低利子もしくは無利子でお金を貸してくれる世界銀行。資金は加盟国による出資金や、個人でも買える世界銀行債の発行、世界銀行内にある資金運用部門の収益などによる。ただし融資は個人向けではなく、あくまでも対国家プロジェクト的規模の案件となる。かつて日本も世界銀行による融資を受けた国。東海道新幹線(東京→大阪間)や東名高速道路(東京→静岡間)などは、世界銀行からの融資で出来上がったプロジェクトなのだとか。そうそう、気になる世界で使えるATMだが…そもそも預金業務は行っていないので残念ながら存在しない。

本当の意味で公益性を重視する経営活動をしながら、しかも不良債権とも無縁な世界銀行。日本の民間銀行が謳う“公益性”とは、比べものにならない。

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