この人たちもモノ言う株主?

ニュースでよく聞く「機関投資家」って誰のこと?

2005.04.27 WED

株式市場や為替市場のニュースでよく耳にする言葉に「機関投資家」がある。「期末を意識した機関投資家の売りにより…」「今回のドルの値上がりは機関投資家のまとまったドル買い…」。さて、この機関投資家って、誰のことだか知っていましたか?

たとえば、個人で株をやる人は、なぜやるのか。それは預貯金よりも高いリターンが期待できるから。同じように、高いリターンを期待したいと考えて株式に投資している人がいる。多くの人のお金を集めて運用している人たちだ。たとえば年金基金、投資信託会社、信託銀行、さらには生命保険会社や損害保険会社も、保険料として預かったお金を株や債券、不動産などに投資して得たリターンを保険契約者に還元している。こうした、顧客から集めたお金の運用を仕事として行っている団体や法人が、機関投資家なのだ。ちなみに、外国人投資家と呼ばれる人たちも、実は海外の年金基金、運用会社、保険会社などの機関投資家がほとんどだったりする。一方、銀行や証券会社で、自社が持っている資産で運用をしている場合は、機関投資家とは呼ばない。

こう書くと、機関投資家は紳士的な投資家で、株を買って企業にプレッシャーをかけるような人たちではないと思うかもしれないが、安心するのは早い。アメリカでは機関投資家も「モノ言う」株主。たとえばアメリカで有力な機関投資家として知られるカルパース(カリフォルニア州職員退職年金基金)は、投資した企業に対して「今回の役員の退職慰労金は高すぎる」「あの役員は今ひとつだから辞めさせろ」と株主提案をしてくるという。機関投資家も商売。株が上がらなければ運用成績は上がらない。だから経営に口出しするのだ。

巨額な資金を動かすだけに、株を買う量もハンパではないのが機関投資家。それだけに株を買われた企業は戦々恐々、ということになる。命の次に大切なお金を使うのが投資。世の中、やさしい投資家など、いないのである。

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