暗証番号が生年月日でも原則補償OK?

焦点は偽造から盗難へカード被害、預金者保護の今後

2005.05.19 THU

「生年月日などわかりやすい暗証番号は危険です」…昔ならATMに向かって「うるせーよ」と強がっていたけれど、相次ぐスキミング犯罪のニュースを耳にして、今さらながら暗証番号を変えちゃいました…なんて御仁も多いだろう。なにしろ今年3月31日、金融庁は、カードの暗証番号を生年月日にしているなどのケースでは、状況次第で偽造カード詐欺被害も預金者負担となりうる、との見解を示していたのだから。

だが、4月14日、全国銀行協会(以下、全銀協)が明らかにした偽造キャッシュカード被害に対する新・補償ルール案では、スキミング犯罪で勝手に預金が引き出されたとしても原則として銀行が全額補償する、とした。生年月日など推測されやすい番号を暗証番号に使わない、という注意事項は一応あるものの原則補償に応じるとの構えだ。もちろん「預金者側に重大な過失がある」ケースでは補償に応じてもらえないという線引きつきでだが。主な事例としては「他人に暗証番号を知らせた」「暗証番号をカードに書き留めた」「預金者の過失でカードが第三者に渡った」など。

信金や郵貯も追随するという新ルール、ある程度の自己管理をしていればとりあえず一安心とも思える。が、この問題、実は続きがある。新ルールはあくまで「偽造」キャッシュカード被害への補償。もうひとつ「盗難」キャッシュカードの問題が残っているのだ。盗難は偽造と違い預金者の過失の度合いが様々。補償制度を整えることで盗難を装った詐欺犯罪の出現も考えられるため、偽造よりもルール作成が難しいのだ。金融庁は「過失相殺」、つまり金融機関と預金者がそれぞれ過失の度合いに応じて負担を分けるシステムを検討している様子。しかし、お互いの責任を明確に線引きできるのかという疑問は残る。

預金者としては偽造でも盗難でも預金が不正に引き出される辛さは同じ。こっちも気をつけるから、ある程度の補償はしてほしいところですが…

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