日本経済を読み解く重要キーワード

日本の会計はおかしかった?「国際会計基準」って何?

2005.06.16 THU

この十数年、日本企業は大きな荒波にもまれてきた。そこにはたくさんの“過去の常識の崩壊”があったわけだが、なかでも「国際会計基準」は、最も重要なキーワードのひとつである。折しも05年度からは、EUも域内の公開会社に「国際会計基準」の適用を開始した。今後も目が離せない言葉なのだ。

今や世界中の多くの企業が国際市場でビジネスを展開している。顧客も投資家も世界規模。ところが、企業を評価する材料となる企業会計の制度が、ちょっと前まで国ごとに異なっていた。同じ業種のメーカーが、国が違うと業績比較ができない。そんなことが起きていたのだ。そこで企業の業績を適切に理解・比較できるよう会計制度の国際的な統一が図られたのが「国際会計基準」。いわゆるグローバルスタンダードというやつだ。この会計の国際化、日本企業には大きな衝撃を与えることになった。

たとえば日本の場合、今では考えられないような制度が常態化していた。「連結決算」では出資比率が50%以下なら連結対象に含まれなかった。これを悪用して、連結対象にならない子会社に本体の損失をつけ回しし、さも本体の経営が順調であるかのように粉飾決算を行うケースもあった。「国際会計基準」のもとでは、こうはいかない。連結範囲は広がり、まさに企業グループ全体として厳しい経営が求められるようになったのだ。他にも「時価会計」「キャッシュフロー計算書」「税効果会計」「退職給付会計」など、企業会計の世界で過去の常識が崩壊するビッグバンが起きたのである。

そして大事なことは、「国際的な基準なのだから国際企業以外は関係ないだろう」とはならないこと。新しい会計基準をクリアしていないと、今や外部からの評価が受けられない。取引先からも、投資家からも、見向きもされない可能性が高くなっているのだ。なんといっても、世界的なモノサシなのである。次号の「R25」では、会計関連の特集を予定している。ちゃんと勉強しておいて、まず損はなさそうだ。

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