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「自社株買い」ってどんなメリットがあるの?

2005.06.30 THU

最近、新聞でよく目にする言葉に「自社株買い」がある。自社株買いとは、文字通り、自社の株式を自社で買うこと。しかし、上場企業は株式を発行して株主に買ってもらうことで、資金を調達していたはず。なんで、それをわざわざ自分で買い戻すのだろうか。

第1の理由は、株主のため、である。ライブドア騒動でも論争になった「会社は誰のものか」だが、資本主義の論理からいっても、会社は株主のもの。となれば、企業は株主のために頑張らないといけないわけだが、株主への企業による直接の利益還元策は2つある。ひとつが「配当」。そしてもうひとつが自社株買いなのだ。企業が発行している株式は数に限りがある。それを市場から企業が買い取ればどうなるか。流通する株式は減り、1株あたりの価値は上がる。自社株買いは、1株当たりの利益を大きくする、つまり株主の持つ株の価値を高められる、究極の株主還元策なのである。

かつて自社株買いは目的が制限されていた。だが、01年の商法改正によって目的を定めずに取得・保有することが可能に。以来、自社株買いは加速。新聞発表によれば、02年は前年比ほぼ倍増の2兆9000億円に、03年度も2兆7300億円と高水準を維持。さらに04年度は、前年比32・2%増の3兆6100億円にものぼったという。

この急増の背景にあるのが、第2の理由だ。株式の価値が上がるということは、株価の上昇も期待できる。企業の株価の維持や株価の値上がりにも効果が出るということだ。ライブドアVSフジテレビでは敵対的買収が騒がれた。株価を上げておくことは買収の有効な対抗策にもなる。株主のため、そして自社のための株価対策にも使える、とますます加速が予想されるのである。

最近では、経営に口出しされる可能性のある株式の発行はリスクの高い資金調達だ、という見方もあるらしい。そのため、余剰資金は積極的に発行株式を減らすために使う動きもある。発行されたり、買い取られたり。株式も大変である。

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