21世紀に甦る“マッハ2”の超音速旅客機

東京・NY間がなんと6時間!あのコンコルドが帰ってくる!?

2005.07.21 THU

6月半ば、日本とフランスの航空宇宙工業会が、次世代の超音速旅客機(SST)の共同開発に取り組むことに合意した。SSTといえばかつて英仏が共同開発したコンコルドがその代名詞だったが、03年10月をもって運航を終了。今回はいわば、次世代コンコルドの開発として注目を浴びている。

そもそもコンコルドはどのような旅客機だったのか。航空評論家の秀島一生氏は次のように解説する。

「とにかく速いの一言。最高速度は超音速のマッハ2(時速2440km)。ジャンボ機などは時速約900kmほどで、マッハを超えることはできません」

にわかには想像のつかない領域だが、コンコルドは華やかさと話題性から「大西洋の星」と称され、抜群のカリスマ性を備えていたという。かつて日本にも一度だけ、仏大統領機として羽田に飛来し、大フィーバーをもたらしたことがある。

それほどのポテンシャルと人気を備えていた同機が、なぜ廃止されてしまったのか? 実はコンコルドは、いくつかの致命的な弱点を併せ持っていた。

「速度を維持するためナローボディーを採用し、客席は標準でわずか100席。燃費も高く、運航の効率性が著しく低いことがネックとなりました。さらに最大の障害は“騒音”です。機体が見えないところからでも、腹の底をえぐられるような轟音が響き、住環境への影響を考えればとても受け入れられませんでした」(秀島氏)

当然、このあたりの欠点克服が、今回のSST開発の最大のキモとなる。

「マッハ5・5を実現した日本のSST開発経験は重宝されるはず。ただ、騒音の壁をクリアできるかは未知数。利用者のニーズが、速さと快適性のどちらを重視するかでその将来は決まるでしょう」(同氏)

SSTが導入となれば、東京からNYまでわずか6時間。日仏共同開発チームの奮起によって、世界はまたその距離を一気に縮めそうだ。

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト