具体的に、何が違うんだろう

アメリカ型と日本型経営の違い、答えられます?

2005.07.28 THU

ハーバード大学の教授が『ジャパン・アズ・ナンバーワン』なんてタイトルの本を書いたのは80年代。日本型経営が世界を席巻していた頃だ。対して90年代に入ると、日本と入れ替わり、それまでの苦境がウソのようにアメリカ経済は復活を遂げる。その牽引役がアメリカ型経営だった。ところで、この2つの経営の違い、答えられます?

端的な違いを書き出してみよう。終身雇用・年功序列的な雇用慣行が基本の日本型に対して、短期雇用・実力主義的な雇用慣行でリストラもあるが従業員もガンガン転職していくのがアメリカ型。どちらかというと従業員のための会社という意識が強い日本型と、会社は株主のためにあり、企業価値を上げる(株価を上げる)ことこそ経営者の最大の責任であると考えるアメリカ型。合議・ボトムアップなどで慎重さを重視する日本型と、経営や判断でもスピードを重視するアメリカ型。雇用もあわせて長期の視点で事業を育てる意識を持つ日本型と、事業や会社は買収、売却してしまえば効率的だと考えるのがアメリカ型。

要するに、こんな対比か。「過程重視」対「結果重視」、「集団主義」対「個人主義」、「安定重視」対「挑戦重視」…。ここ数年、日本でも支持が高いのはアメリカ型経営のようだが、トヨタ自動車のように終身雇用を断言して、世界に通用している企業もある。一見、アメリカ型のほうが良さそうに見えても、すべての企業や社員にそれが「合う」わけではないようなのだ。

ただ、70年代のアメリカ大企業は、実は終身雇用だったという事実もある。ところが80年代の不況でこの慣行は崩壊してしまう。背景には、産業構造が製造業からサービス業へダイナミックに転換したこともある。となると、有効な経営スタイルは業種によっても変わるということか。いずれにしても、古いものが必ず悪いわけでもないし、新しいものが必ずいいわけではない。ムードに流されやすいのは、日本の悪い癖。この点にこそ注意が必要だ。

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