ダイエー、カネボウ、大京、etc…

2期目にして単年度黒字達成!産業再生機構の成果は?

2005.08.04 THU

経営破たんした企業の債権を買い取り、再建を支援する産業再生機構の2期目となる04年度決算が公表された。ダイエーなどの大型支援案件が出たため、融資残高は前年度よりも約2900億円増えて3820億円、子会社化などに伴う出資総額も約2500億円増えて2717億円となった。一方、8件の支援が完了し、株式売却益などで158億円の営業収益を計上、最終利益は前年度の46億円の赤字から3億円の黒字となった。

産業再生機構は、今年3月末で債権の買い取りを締め切り、支援先は41件となっている。すでに支援を終えた企業を除き、3年以内に残りすべての案件を完了させなければならない。産業再生機構には10兆円を上限に、調達資金に“政府保証”がついている。最終的に国民の税金が持ち出されるかどうかは、今後3年間における支援企業の復調具合で決まる。

産業再生機構の役目は、マラソンでたとえれば折り返し点を過ぎたところだが、現時点での評価は高い。当初は支援先企業が小粒でその役割を不安視されたものの、ダイエー、カネボウ、大京などの大型案件の支援を決めて存在感を示した。5年後と考えられる産業再生機構の解散時には剰余金で借入金や資本金を精算し、残金があれば国に納付される。だが、剰余金で精算できなければ、我々国民の税金が投入されるのだ。

これまでに投じられた貸付金などを回収するだけでなく、株式を市場で売却するなどしてどれほどの出資額を取り戻せるか。その予測はまだつかない。地方の中規模企業の支援では黒字化している企業が多いものの、大型案件の再生には時間も手間もかかる。

産業再生機構の成果は黒字赤字よりむしろ、事業再生という新しいノウハウを日本に定着させ、そのための人材を育成している点にあると指摘する専門家も多い。とはいえ、「税金投入もやむなし」とならぬよう、来期以降の決算にも引き続き注目したいところだ。

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