OECDが警告したらしい

「日本人の71%は投資に無知」って、どういうこと?

2005.08.18 THU

OECD(経済協力開発機構)が「金融に関する市民教育」に関する報告で、調査結果を明らかにした。「日本の成人の71%は株式・債券投資の知識がない」と警告しているのだ。

OECDに指摘されるまでもなく、これは当然のことかもしれない。日本の資産構成を見ればわかる。日本銀行の調査によれば、2004年末の日本の個人金融資産は1424兆円。このなかで最も多いのが、預貯金55・3%。次いで保険・年金準備金26・4%。株式や債券への投資は、株式・出資金が8・2%、株式以外の証券が5・3%に過ぎない。一方、世界に目をみやると、アメリカでは預貯金は12・9%、フランスでは33・3%、ドイツでも35・7%なのだ。預貯金と保険・年金準備金などの「安全な運用」で、なんと80%を超える日本の資産構成は、あまりに歪なのである。

そしてOECDの報告が、指摘ではなく、警告であることに注意が必要である。金融が自由化され、20年前とは比較にならないほど、たくさんの金融商品がある。株式や債券への投資も、ネット証券の登場などで、はるかにやりやすくなった。ところが、ほとんどの日本人は「安全な運用」しか知らない。知識や経験もないまま「値上がりする可能性もあるが損をするかもしれない商品」に手を出し、ひどい目に遭いかねないと「警告」されているのだ。実際、過去幾度もあった投資ブームに安易に乗り、さんざんな目に遭った日本人は少なくない。これが「投資はコリゴリ」と資産構成の歪みをさらに加速させることになったのだ。

まず日本人がやるべきは、「自分たちは投資について知らない」と謙虚になることである。そして、初歩の初歩から勉強することだ。たまたま買った株が上がることはあるかもしれない。しかし、それはあくまでたまたま。次も成果を上げたいなら、しっかり勉強が必要なのだ。そんなわけで来週号の特集では、初歩の初歩から資産運用を解説。ぜひ目を通し、次なるステップにつなげていってほしい。

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