公務員の数はホントに半減するの?

「公務員改革」の舞台裏と住民によるチェックの重要性

2005.11.02 WED

小泉構造改革の総決算ともいえる「公務員改革」がスタートする。公務員改革の発端は財政再建。05年度末で国と地方の長期債務残高は774兆円程度に膨らむ見込みで、合わせて400万人強にのぼる公務員の定員削減と給与の賃下げが注目を浴び始めた。

構造改革の司令塔ともいうべき経済財政諮問会議の議論によれば、国家公務員の定員は5年で5%以上の純減。地方公務員もこれに準じた純減を目指し、10年間で国家公務員の総人件費を対GDP比半減させるという。この「半減」目標は一見、ドラスチックのようだが、実は定義の置き方に問題を含んでいる。スタート時点の母数に、民営化が法制化された日本郵政公社27万人(04年度)や、独立行政法人化した国立大学職員らが入る設定なのだ。また、国家公務員の新規採用数も今後、半分もしくは3分の1減少することが前提となる。つまり、半減目標はグロスの数字であり、ネットでは2割強の人件費純減となりそうだ。また、07年から始まる団塊世代の大量退職も公務員削減を後押しする。最終的には2割強の目標もさらに減少する可能性がある。

だが、公務員改革は定数や給与の問題だけではない。核心は公務員の質、300万人を超す地方公務員の規律にある。地方行政をチェックするはずの地方議会が総与党体制の元で議員と職員のもたれ合い構造になり、監視機能が全く働かない状況だ。それが給与の高止まりに反映、職階級よりも高い級の給与をもらう「わたり」という不可解な制度の残存につながる。大阪市でも明らかになったが、地方公務員の給与は諸手当が人件費以外の物件費などに潜り込んで分かりにくい。この問題は自治体の中で強い発言力を持つ労働組合にも起因する。

やはり住民が地方行政をチェックすべきだ。地方自治法を改正して草の根自治を覚醒させる一方、徹底した情報開示と説明責任を住民が自治体に求めていく姿勢がなければ公務員改革は形骸化するだけだ。

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