上位には「大きな政府」の北欧勢

国際競争力ランキングで日本が12位に下落のなぜ

2005.11.10 THU

世界経済フォーラムの国際競争力ランキングは、世界1万1000人の企業経営者のアンケート結果と、各国の経済統計を組み合わせて算出される。2005年度のランキングでは、日本は前年の9位から12位へとベスト10からも陥落。「企業の研究開発支出」「技術吸収力」は前年の首位をアメリカに譲り2位に、「技術力」も前年の5位から8位に後退。1位はなぜか「保健・初等教育」のみというありさま。なんといっても足を引っ張ったのは、「政府債務」で117カ国・地域のうち114位。「財政赤字」は113位。「世界最悪の諸国に含まれ、財政的節度が欠如している」と指摘された。

実は注目してほしいのが、1位、3位、4位とトップ5に3国も入った北欧だ。これらは日本政府が脱却を目指している「大きな政府」の国々。「大きな政府」の特色は、国家が国民の幸せに責任を持つ割合が大きいこと。民間に任せることは民間に任せ、市場原理で物事を進めようと考える「小さな政府」とは反対に、すべての政策に国が大きく関与。ありゃ? 国の関与が大きいと非効率だと言われていたのでは?

「大きな政府」は社会民主主義型とも呼ばれる。経済政策の目標は完全雇用。最低限の生活に必要な所得はすべての人に保障され、さらなる労働によってプラスが付く。女性の労働参加率は世界でも最も大きく、女性は男性に経済的に依存しない。産休・育児休暇が充実していて、男女どちらでも取れ、所得の約66%が保障される。教育費は大学までなんとすべて無料。そして、すべての国民に年金が保障される…。要するに国民は老後も含めた生活不安がないのだ。だから安心してお金を使える。経済規模も大きくなる。実際、一人当たりGDPは日本と同レベルか、それ以上なのである。

最大のネックは税金が高いこと。所得に占める税金の割合は5割から7割近くになる国も。消費税も高い。でも、失業の不安も小さいし、老後の不安もない。さて、どっちがいい国だと思います?

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