「2階建て」「一元化」って何?

年金改革の議論、いったいどこまで進んだの?

2005.11.10 THU

年金改革の議論が再び動き出しそうだ。与党が「07年度末までに国民年金を含めた一元化の方向性を固めたい」と初めて期限に言及したのだ。が、「年金改革ってまだそんな初歩の段階だったの?」と気抜けしちゃった人も多いと思うので、これまでの議論の経緯と現行の制度についておさらいしてみよう。

昨年の国会で改革法案が成立したが、厚生年金と国民年金の保険料を17年度まで年々引き上げるなどの内容だった。一元化については今年4月に与野党が「秋までに骨格をまとめる」として協議を始めたものの衆院の郵政解散で頓挫。ようやく郵政が決着した今、与党が協議再開を提案したわけだが、民主党は与党への不信感からか再開を拒否。というのがこれまでの経緯だ。

現行の制度は?というと、年金には、会社員などが入る厚生年金、公務員などの共済年金、自営業者などの国民年金の3つがある。厚生年金と共済年金はよく「2階建て」と呼ばれる。2階建ての1階部分は国民年金のこと。つまり国民年金(1階)の上に厚生年金と共済年金(2階)が乗っているのだ。従って厚生年金/共済年金(2階建て)の加入者は、老後に国民年金(1階部分)の金額プラス厚生年金/共済年金(2階部分)が支給されるわけだ。

で、現行制度の何が問題かというと、1.職業別に分かれているから転職時に未納・未加入になりやすい。2.現に国民年金の保険料未納率は4割近くに上る。3.このままでは年金財政がパンクする――などである。

そこで民主党は厚生、共済、国民の3つの年金を1つにして、所得に応じた保険料を税金と一緒に徴収して未納を防ぐ一元化を提唱。一方、与党はまず厚生と共済年金を一元化し、国民年金の一元化はその後だと主張。ここで議論が膠着しているのだ。

共済年金には支給額を増やす独自の加算方式があるため、公務員が一元化に反発するのは必至だ。その他にも改革への壁はいくつもあるが、最大限平等で安心できる制度を確立してもらいたいものだ。

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト