本当に強い企業はどこだ?

企業価値を計る新指標「EVA」「MVA」って何?

2005.12.01 THU

楽天・TBS問題をはじめ、M&Aが話題にならない日はない。このM&Aブームの中でよく耳にするのが「企業価値」という言葉だ。買収を仕掛けるファンド側は「我々の手で企業価値を高めることができる」と言うし、買収されそうな企業は「企業価値を上げることで買収を防ぐ」などと言う。

ところで、「企業価値」とは何だろうか? これを表す指標としては、株価、時価総額、キャッシュフロー、ROE(株主資本利益率)、ROI(投下資本利益率)などが挙げられる。また売上高や利益も企業価値を表しているといえる。

一方、90年代に米国や欧州で急速に普及し、日本でも採用企業が着実に増えている指標がEVA(経済付加価値)とMVA(市場付加価値)だ。算出方法と両者の関係はやや複雑だが、簡単にいえば、EVAは一定期間内にどれだけの投下資本でどれだけの経済的利益を生み出したかを測るもの。MVAは将来にわたって発生するEVAを現在価値に置き直したものである。

欧米ではEVAを取引先企業との対話やIRにも活用している。たとえば、独シーメンスは四半期ごとのEVAや部門別EVAを開示。また、国内では花王がEVAを積極的に活用し、在庫管理でさえもEVAを意識しているという。

EVA、MVAは米国スターン スチュワート社が考案したもので、『週刊東洋経済』では99年から同社の協力を得て、日本国内企業のランキングを発表してきた(ちなみに今週号では05年版のMVA上位1000社ランキングを掲載)。

今年の特徴はトヨタ自動車がEVA、MVAともにトップとなったこと。世界展開を加速させるトヨタは投資額が増大し、EVAの数値そのものは低下したが、それでも他を寄せつけず堂々の2冠王。業績低迷の続くソニーはEVA最下位だが、将来の期待を示すMVAでは15位に位置しており、同社の今後には要注目だ。

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