ダイエー、カネボウも再建にメド…

産業再生機構、前倒し解散その成果を振り返る

2006.02.09 THU

産業再生機構の解散が決まった。当初は2007年度末の解散を予定していたが、1年前倒しして06年度内の業務終了を目指すという。業務が予想以上に順調に推移したのだ。

産業再生機構は2003年4月、企業の再生を行う国策企業として誕生した。経営資源がきちんとあるのに、過大な借金を負ってしまった企業向けの貸出債権(不良債権)を金融機関から買い取り、不採算事業を整理したり、資金を貸し付けたり出資したりして事業を立て直して債権を回収、新たな民間スポンサーに売却していくという再建手法で企業再建に取り組んだ。

業務のスタート前から、「民間で再建ができないものが国にできるのか」「問題企業の延命に国の資金を投入していいのか」「損失が出たらどうするのか」など、議論は沸騰。また、再生支援は企業と金融機関の連名で、企業自らが申し出ることが必須になっていた。企業は再生したくても、場合によっては負担を求められる可能性のある金融機関はおいそれと条件をのめず、業務開始後もなかなか案件が持ち込まれなかった。あっても小粒の案件で、産業再生機構の存在意義が問われた時期もあった。

しかし、苦しくなった企業は、じっとしていても変わりようがない。じわりじわりと案件が拡大、やがて「本丸」といわれた大企業が次々と産業再生機構入りに手を挙げることになる。大京、三井鉱山、ダイエー、カネボウ…。そして05年3月までの2年間で41の企業グループの支援が決定し、05年12月末時点ですでに半分以上の21件で業務が完了。残りも再建のメドが立っているという。政府が再生機構に投入した公的資金1兆円も、債権の回収や保有株の売却などで、すでに5000億円以上を回収、解散時には黒字となる見通しだ。

景気回復も追い風となったが、成果は十分に出したのでは、という声が多い。しかも国の機関なのに、今後の天下りも一切受け付けることなく潔く解散とくれば、なんともあっぱれ、ではないか。

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