「風説の流布」も、すごい迫力…

ネット取り引きのこの時代に株式用語は何で古くさいの?

2006.02.16 THU

この1カ月ほどで一気に有名になってしまったのが、「風説の流布」。そりゃそうだろう。ものすごいインパクトのある言葉だから。多くの人が記憶にとどめたのは当然かもしれない。風説の流布は証券取引法にまさにこの言葉が記されているわけだが、考えてみると、これ以外にも証券用語って、なんだか古めかしい言葉がやたら多いのだ。指値、成行、寄り付き、約定、利食い、仕手、前引け、大引け、大発会、大納会…。

そもそも株式市場は、株式相場とも呼ばれる。相場って、これまた何だか古めかしいが、ルーツは江戸時代にまでさかのぼれてしまう。そう、米相場だ。日本の米相場は、世界初の先物取引としても知られているのだ。現物は将来受け取るが、値段だけは決めてしまう。すると現物を受け取るときには、値段に差が出ている。だから儲けになったり、損になったりする。そこで儲けを目指して相場師が動いた。

日本で株式市場ができたのも、意外に早い。なんと明治11年なのである。以来、株式市場でとんでもない大儲けをする稀代の相場師など、悲喜こもごもの伝説が数多く残されている。こうした古くからの相場の歴史の名残が、今も様々に残されているようなのだ。象徴的なのが、格言だ。

「急いで儲けようとすると、急いで失う」

「天井を買わず、底を売らず」

「命金には手を付けるな」

「人の行く裏に道あり 花の山」

「もうはまだなり、まだはもうなり」

「虫の好かぬ株は買うな」

「見切り千両」(早く見切りを付けることは、千両の価値がある、の意)

こうした相場の格言は、江戸時代の米相場から引き継がれ、由来してきたものが多いという。面白いのは、楽をしようとしては儲からない、人と同じことをしては儲からない、欲を張ろうとすると儲からない、といった意味の格言が多いこと。時代は大きく変わっても、相場に対する心構えはやはり変わらないということか。

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