大手でも未上場の会社もある

どうして企業は上場するの?しない会社はどうして?

2006.03.16 THU

サントリー、竹中工務店、YKK、朝日新聞社…。誰もが知るこれら日本を代表する企業、実は株式を上場していない。大企業といえば上場企業、では実はないのである。

そもそも、上場のメリットとは何か。最大の魅力は資金調達だ。通常、上場時には株主を一定以上増やすことが上場条件に含まれる。新たに株券を発行すれば、新規の資金が会社に入る。上場基準をクリアした信頼性から、社債などの発行も容易となり、銀行からの借り入れ以外に直接の資金調達が可能になる。他にも社会的な認知アップ、イメージ向上、採用への好影響、さらには創業者利得もあるし、株主やアナリストなどの厳しい目にさらされることで企業として磨かれる、なんてのもあるかもしれない。

しかし上場にはデメリットもある。ここ1年ほどですっかり有名になった敵対的買収もそのひとつ。また、上場費用もかかるし、その維持費用もかかる。だが最も大きいのは、会社が株主のものになる、ということかもしれない。オリックスの宮内義彦会長の著書『経営論』を読んでいて、なんともストレートな表現に驚いたことを覚えている。彼はこう見出しに置いているのだ。上場とは「会社を売る」ということ、と。

経営者は、上場すれば自分の思うようになど、できなくなるのだ。株主が満足する企業を目指さないといけない。長期的な利潤を見越した事業を展開したいのに、株主は短期的な利潤を求めるかもしれない。とにかく株価が上がる取り組みをせよ、と突き上げるかもしれない。社長のワガママが通らなくなるというのではない。あんな文化施設は株価に関係ない、あんな保養所や社宅は従業員には贅沢だ…。時には独自の経営理念や企業文化まで曲げなければならなくなる事態も起こり得るのだ。

世界的にも、上場しなくても優良企業と評価を得ている企業は少なくない。間違えてはいけないのは、上場しているか否かは、企業の優劣には関係がないということ。それは、企業の選択なのである。

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