「初任給」は同じでも…

企業・業種によって異なる給料額の伸びに注目!

2006.05.11 THU

先日、某誌が「上場企業中もっとも年収が高いのはフジテレビで、社員の平均年齢が39・8歳で平均年収は1567万円」と報じていた。これはこれで十分驚くべき数字なのだが、ちょっと待ってほしい。

FAセンサーなどの計測制御機器を製造・販売しているキーエンスという会社がある。同社は営業利益率が5割を超える、電機業界のみならず上場企業のなかでも群を抜く収益力を誇る会社だ。この会社の平均年収は31・9歳で1333万円。1567万円と1333万円とを単純に比べると、もちろん1567万円のほうが高いのは当たり前だ。だが、8歳の差をバカにしてはいけない。

8年といえばずいぶん長い年月だ。キーエンスの大卒初任給は上場企業平均とほぼ同じ20・4万円だが、31・9歳の平均年収は前述のように1300万円を超える。

もちろん同社の社員がこれだけの高年収を得るには、徹底した能力主義に基づいた業績連動賞与、年功による昇給なし、退職金制度なしなど、それなりの理由もある。しかし、いずれにせよ、このままの勢いで上昇しつづければ、40歳の時点でフジテレビの平均年収を抜くのではないか?

こうした疑問に端を発し、小誌では簡単な賃金関数を推計、全上場企業の30歳および40歳のモデル賃金と「生涯給料」(22歳で入社し60歳で定年を迎えるまでにもらう給料総額。退職金などは含まない)を試算してみた。その結果、40歳のモデル年収でフジテレビは1575万円、そしてキーエンスは1765万円となったのである。

たとえ初任給が同程度でも、業種や会社が違えば生涯で約7000万円もの差が生じる可能性がある。給料額の伸び率が高いのは、放送、石油・石炭製品、海運、空運業。逆に低いのが小売業だ。就職や転職の際は提示された給料額以外に、将来の伸び率も検討しておくのが賢明だろう。

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