国の借金813兆円に民間839兆円…

大借金国・日本、こんなにあって大丈夫なの?

2006.05.18 THU

ある起業家に取材していたときのこと。「20代で億の単位の借金があったとは大変でしたね」という私の質問に、怪訝な顔をしながら、こう答えてくれた。「大変なんかじゃない。借金ができるということは、それだけ信用があるということですよ」。

国の借金の残高が初めて800兆円を突破、2005年末で前年よりも62兆円増えて813兆1830億円になったと財務省が発表した。一方、日銀の資金循環統計では、金融機関を除く民間法人の負債残高は839兆円にのぼるという。さて、こんなに借金があって、この国は大丈夫なのか、と思う人がいてもおかしくない。

まず言えることは、借金というのは、誰かが貸してくれなければできないということ。先の起業家が言ったように、これだけの借金があるということは、それだけの信用があるという証しでもある。さらに注意すべきは、人の借金と、国や企業の借金とを混同するべきではないこと。人はいずれ死ぬ。これは誰にも共通する定められた宿命である。しかし、国や企業や死なないのだ。もちろん破たんや倒産はありうるが、それを回避できたとすれば、国や企業は永遠に生き続けられることになる。永遠に借金し続けることだって、不可能ではないのである(だからといって、いくらでも借金を増やし続けていいことにはならないが)。

そしてもうひとつ、この手のニュースで気になるのは、 借金 という片方しか報じられないことだ。例えば国には 資産 もあるのである。実際、昨年秋の経済財政諮問会議で明らかにされた2003年度決算ベースの貸付金、有価証券、現金・預金、出資金は439兆円。これ、金融資産だけで、である。不動産などを加えれば、優に1000兆円は超えるといわれる。民間企業にしても、おそらく 借金 をはるかに超える 資産 を持っているに違いない。

「国が借金まみれだから増税を」なんて話を簡単に鵜のみにしないためにも“借金”ネタには要注意、である。

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