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「ステークホルダー」って誰のこと?

2006.05.25 THU

10年前には、こんな言葉、日本では使われなかった気がする。ステークホルダーである。しかし今や「ステークホルダーの皆様に~」というフレーズは多くの企業経営者の挨拶文でお目にかかるし、米中首脳会談でも「両国はステークホルダーとして」という言葉が連発されたそうな。

ステークホルダーは、一言でいえば「利害関係者」のこと。だが、例えば企業でも、顧客や株主といったまさしく利害に関わる関係者にとどまらず、企業活動を行ううえでかかわるすべての人のことを指す。従業員、金融機関、研究機関、官公庁、同業他社、業界団体、マスコミ、地域住民…。

どうしてこんな言葉が登場するようになったのかというと、やはりというべきか、「ストックホルダー」(株主)との区別の意味も強かったようである。ここ数年、日本でも企業は誰のものか、という議論が話題になったが、その明確な答えはさておき、経営者が株主のために企業経営を行うことは非常に重要なこと。企業の利益を、株主の価値を最大化するのは、資本主義経済の原理原則だから。ただ、欧米ではそれが行きすぎて、利益のみを求める経営者中心の企業経営が不祥事などにつながるケースが早くから問題視されるようになった。そこで、株主はもちろんだが、もっと広く社会全体の利害関係者、ステークホルダーに配慮した企業経営を重要視しよう、という動きになったというわけ。実際、利益にはすぐにつながらなくても、環境問題への取り組みや社会貢献などがステークホルダーの評価を高め、結果的に企業価値を上げることにもなるのである。

というような背景を考えると、若い社員が普通のビジネスの現場で使うにはちょっと難しいかも。組織のトップなどに、お任せしておきたい言葉といえるかもしれない。それにしても、企業でも政治でも、ステークホルダーって、もしかして世界中の人が当てはまるのでは? いやはや組織のトップは、ホントに大変である。

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