大変な問題だ、ということだったが…

「2007年問題」って、実は日本にプラスかも?

2006.08.31 THU

ニュースは悲観的なほうがウケるといわれる。団塊の世代が大量に退職していく「2007年問題」も、やれ労働力人口が減る、技術継承ができなくなる、年金問題が深刻化するなど悲観的なニュースのイメージが強かったが、ホントにマイナス面ばかり?

退職して時間に余裕ができれば、趣味に旅行にと消費が増える可能性もある。実際、電通が発表した試算では、住宅・不動産の購入や退職で生まれたゆとりを利用した旅行、車やバイクの買い換えなど、新たな消費が生まれて、団塊引退は日本の個人消費を7兆7762億円押し上げるという。

また、厚生労働省の2005年版「労働経済白書」では、団塊の世代の大量退職は、企業の収益にもプラス効果を生むとしている。定年退職するのは、高額の収入を得ていたベテランたち。彼らが抜けた後、もし人を採用するとしても、同じような人件費を払うことはまずない。となれば彼らの引退は、企業の賃金など労務コストを大幅に引き下げることにつながるという。その額、なんと2007年からの10年間の累計で88兆円。白書の労働経済の分析では、そう試算されているのだ。もしかして企業の収益って、ものすごく上がるのでは…。

さらに団塊の世代の引退、すなわち定年によって発生するのが、退職金。そうなのである。団塊のみなさんは、引退と同時に巨額の退職金を手にするのだ。その額は、第一生命経済研究所の推計によれば、2007年度から2009年度までの3年間で、毎年15兆円以上、計50兆円にものぼるという。もちろん、このすべてがすぐに使われたりすることはないかもしれないが、一部は消費や投資に向かうはず。それこそ数年で、兆円単位の資金が株式投資や投資信託を通じて市場に流れ込むとしたら…。しかも収益が上がった外国人投資家も投資を加速させたとしたら…。2007年問題の懸念点はもちろんある。でも日本の景気や株価に、意外にけっこう楽しみではないか、とも思えるのである。

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト