会計ビッグバンは終わったのに…

日本は米欧に置いて行かれる?会計の2009年問題

2006.09.28 THU

2009年問題をご存じだろうか。国際展開する企業の会計の話である。日本企業はEU(欧州連合)でも資金の調達などを行っているが、その際に開示しているのは、日本の会計基準で作られた財務諸表。ところが、それが許されるのは2009年までになる、というのだ。EU市場で活動するには、日本の会計基準じゃもうダメだということ。追加の開示が必要になる。これ、会計の世界ではとんでもなく大変らしい。お金も時間も相当にかかってしまうのだ。

今や経済はグローバル時代。だが、企業に投資しようにも、その最大の判断材料となる会計書類が各国バラバラの基準で作られていたらどうなるか。ある国では黒字の優良企業が、連結決算が義務づけられた別の国の会計基準に合わせただけで、大赤字の会社になってしまったりしたのでは、わけがわからない。そこで会計の世界で動いてきたのが、会計基準の統一化。「国際会計基準」を作ろうという動きだった。

だが、これが簡単ではなかった。それぞれの国では、それぞれが長い歴史の中で使ってきた基準がある。言語も違えば商習慣も違う。そこで相当にすったもんだしながら、国際会計基準はまとめられてきた。日本でも会計ビッグバンなどと大騒動になりながら、「連結」「時価会計」などのキーワードを取り込み、日本の会計基準が世界に通用するよう、取り組みを進めてきた。

2009年問題では、アメリカ企業とEU企業の財務諸表の相互承認が予定されている。会計基準の共通化に向けて合意され、アメリカの会計基準はEUでも通用するようになるらしい。しかし、日本も合意するには、また追加ビッグバンが必要になる可能性がある。これはこれで難しい問題。だが、このままでは、日本だけが取り残されてしまうかもしれない。日本経団連からは、会計基準の共通化を加速すべきとの意見書が出た。御手洗会長のEU訪問の噂もある。会計の世界でも、グローバル経済というのはホント、やっかいなのである。

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