売上高? 利益? 収益性? それとも…

そもそも、優良企業って何をもって“優良”なの?

2006.10.19 THU

「日経優良企業ランキング」が9月19日付の日経新聞朝刊で発表された。栄えある1位は武田薬品工業。以下、ファナック、NTTドコモ、トヨタ自動車、キヤノンと続くが、いずれも知名度の高い企業ばかり。ビジネス誌などでこの手のランキングはよく目にするが、事業規模が大きいから上位にランクインされるのか? いったい何をもって企業を“優良”と判断しているのか?

「そもそも誰が見ても“優良企業”なんてものは存在しません」と語るのは、経済評論家の山崎元氏。「“優良”を判断する評価軸は様々です。例えば、このランキングの前提には、日経記者が持つ優良企業のイメージを数値化したものがあります。規模と収益性が評価の約7割を占め、若干の安全性と成長力をプラスしたものが全体の評価となる。この評価軸に、各社の財務データを当てはめて点数をつけ、順位付けしたものがこのランキングです」

ここで重視されている「規模」は売上高などの額の大きさで、「収益性」はどれだけ効率良く稼いでいるかを指す。そのため、いわゆる「高収益企業」が上位に登場しやすい。高収益企業をおおまかに判断する方法は、売上高と経常利益を見ること。

「両方が数年にわたって自然に伸びている会社は、このランキングでいうところの優良企業になるでしょう」(山崎氏)

一方、山崎氏はこうしたランキングを「美人コンテンストのよう」だと形容する。評価する側が、目の大きさと体形のどちらを重視するかによって、順位が大きく変動するからだ。つまり、銀行にとっては安全性の高い企業が優良であり、就職学生にとっては平均給与額の高い企業が優良となる。

「この手のランキングに登場する企業は、投資先としては必ずしも“優良”とは限りません。株はマイナスがプラスに転じてこそ儲かるので、いまプラスの企業の株を買っても仕方がないですからね」(山崎氏)

所変われば評価も変わる。企業を測る物差しはイロイロなのだ。

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