96%の人が仕組みを知らない?

「市場化テスト」のスタートで何がどう変わるのか

2006.10.26 THU



イラスト:牧野良幸
なんと96%もの人が、仕組みを知らなかった(内閣府調査)と新聞各紙が報道していた。7月の「公共サービス改革法」の成立を受けて、11月から入札が始まる「市場化テスト」についてだ。ビジネスマンとして、一般国民として、大いに関係ある話なのだが…。

市場化テストは国などが行っている公共の仕事について民間が参入する道を開き、事業の効率化やサービス向上を狙おうというもの。「すでに民間に開放されてるのでは」と思われるかもしれないが、一部のサービスを外注するといったものではなく、公共サービスを丸ごと民間企業に開放してしまおうというのが大きな特色。発祥の地であるイギリスやアメリカでは、上下水道や道路、さらには刑務所の維持・管理までもが民間開放されている。どうしてかといえば、競争原理を導入することによって、コストダウン、サービス向上が望めるから。

サービス意識がない、コスト意識がない、効率を考えない…。そういう仕事を“お役所仕事”と言ったりするが、競争もなく、緊張感もないからそういうことになってしまう。そこで民間と競わせ“お役所仕事”を追放しよう、というわけだ。しかも民間が入札すれば利益を生み、法人税も国に入る。では、日本ではどんな業務に導入されるのかというと、国民年金保険料の徴収、管理職経験者の再就職支援、若者向けの職業体験、総務省の統計調査など9つの事業がすでに決定。落札には、人材派遣会社やシンクタンクなどが参加する予定という。

市場化テストで面白いのは、単なる民間開放ではなくサービスを担っていた“官”にもチャンスがあること。また、入札後も第三者機関が仕事ぶりをチェックし、一定期間後に再入札が行われる。これなら“お役所仕事”は本当になくなりそうだ。対象事業は今後、拡大していく予定。試算では、国と地方を合わせた人件費ベースで最大7兆8000億円もの市場が開放可能とか。ビジネスマンとしても、一般国民としても、知っておきたい話、なのだ。


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