造語の陰にはオトナの事情も…

ポストBRICsを担う国々“N - 11”、“TIPs”ってナンだ?

2006.11.09 THU



イラスト:河井克夫
ブラジル、ロシア、インド、中国の頭文字をつなげて「BRICs」。これは03年秋、米の証券会社ゴールドマン・サックスが投資家向けのリリースで初めて使った言葉で、今後、世界経済をリードする国々の総称として定着しつつある。

実際、30~40年後にはG7のGDP総額を抜くともいわれており、投資や企業の進出先として世界中から熱い視線を浴びている。しかし、時代の動きは早い。今はすでに「ポストBRICs」探しの時代なんだとか。その有力候補が「N‐11」やタイ、インドネシア、フィリピンからなる「TIPs」。

ん? ちょっと待ってよ。急成長が見込まれる条件は、豊富な資源、労働力人口の増加、政情安定など。でも、タイはクーデターが起きたばかりだし、韓国とバングラデシュが同列なのもよくわからない…。

「N‐11はゴールドマン・サックス、TIPsは野村證券による命名なんです。両社とも、今後重要な投資先となる国々を盛り上げようとしているフシがありますね」(BRICs経済研究所代表・門倉貴史氏)

なるほど、オトナの事情かぁ。そういえば、イギリスは昨年2月のG7で、BRICsのロシアと南アフリカを入れ替えた「IBSAC」という造語を使用。これは、資源確保のために南アとの経済協力関係を強化したい同国の思惑が関係している。

では、純粋な意味でポストBRICsにふさわしい国々はどこなのか。「ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチンの5カ国。名前を付けるなら? うーん、『VISTA』でどうですか? 眺望や展望を意味する英語。ウィンドウズVISTAの発売も近いし。あっ、これいいなあ。BRICs経済研究所発案って書いといてください」(門倉氏)

図らずもインタビュー中に新しい造語が生まれてしまった。いずれにせよ、このなかで教科書に載る造語はどれ? 世界経済の動向とともに注目したい。


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