日立と富士通がガチで!?

指? それとも手のひら? ATMの生体認証で覇権争い勃発

2006.12.14 THU

「てーへんだ! てーへんだっ!」「どうしたハチ」と、もしも時代劇だったら八つぁんが、血相変えて長屋に駆け込んで来るに違いない。そんなひと騒動が、金融界で繰り広げられている。銀行のATMで見かける静脈認証の話だ。

以前、本誌でも取り上げたことのあるこの静脈認証というのは、指紋と同様、ひとりひとり違う静脈のパターンを利用して、セキュリティに役立てようという技術のこと。偽造カードによる成りすましが社会問題化した04年ごろから、銀行のATMなどを中心に導入されるようになった。99%以上という認識率の高さなどもあり、年々その数は増えている。

そして、日本では現在、この静脈パターンの読み取りにおいて、指の静脈を認証する指派と、手のひらの静脈を認証する手のひら派という、大きく2つの陣営に分かれ、その覇権を争っているというのだ(ちなみに韓国でポピュラーな手の甲派というのもある)。前者を開発しているのが日立で、三井住友銀行などが採用。また後者を開発しているのが富士通で、こちらは三菱東京UFJ銀行などが採用している。ともに国内市場の先に広がる世界市場を見据えているため、絶対に負けられないのだ。

しかし、そもそも指と手のひらの認証では、どんな違いがあるのだろう? 

両社の言い分を聞いたのだが、それぞれ「指だ!」「いや手のひらだ!」と自社の優位性を主張して埒が明かない。

「一般には覇権を争っているように見えるかもしれませんが、技術的着眼点の違いで結果として2つに分かれただけでしょう。統一の評価基準はこれからで、いまはそれぞれが独自のデータを基に説明しているのが現状です。今後は、評価基準はじめ互換性や社会的な安全活用が課題になるでしょう」(日本自動認識システム協会・中嶋晴久さん)

安全性の高い技術だけに、一刻も早く普及してほしいもんです。


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