コンビニATM手数料が一部無料に

ところで、ATM手数料ってなぜ払わないといけない?

2006.12.21 THU



イラスト:牧野良幸
三菱東京UFJ銀行が、平日昼間のコンビニATM手数料を無料にするという報道があった。うれしいニュースではあるのだが、特定の時間外は今なお有料。そもそもどうして自分のお金を引き出すのに、手数料を払わないといけないのだろうか。答えは簡単。ATMというシステムを維持するために、銀行には費用がかかっているから。なるほど。そうか。ん? でも、ちょっと待って。自社のシステム維持費用を、顧客に持たせる業界ってほかにある? 鉄道の切符を買うのに、購入手数料はある? 自動販売機でジュースを買うのに、利用手数料はある? 考えてみれば、おかしな話のような…。

さらに、105円、210円という手数料の額はどうやって決められているのだろう。かつて銀行に勤務していた人いわく「その裏付けを答えられる銀行はないだろう」。額の正当性について、論理的に説明することは難しいというのだ。だいたい、どうしてどの銀行も横並びで105円、210円なのだろう。システムの規模も中身も違うはずなのに。銀行によっては、30円でも50円でもよいではないか。そうした方が、差別化を図れると思うのだが…。

一部の外資系銀行では、24時間365日ATMの引き出し手数料が無料である。高額なメンテナンスが不要なシステムを導入したこと、そもそもからして手数料対象の口座数が少ないことなどが、無料化実現の背景にはあるようだが、少なくとも「ATM手数料は無料の方がいい」という普通の人には当たり前ともいえる感覚があったからこそ、生まれているサービスである。ましてや、超低金利のもとでの預金金利を考えると、今のATM手数料は相当に高い。

不良債権処理が終わり、今や銀行は過去最高の業務純益。しかもバブル後の処理にともない、多くの銀行が法人税を払っていなかったことも話題になった。もう特別な業界ではない。これから利用者の目はますます厳しくなっていくだろう。ATM手数料は、その序章の気がする。


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