21年ぶりの快挙なるか?

昨年の興行収入で邦画が洋画を追い越す勢い!

2007.01.11 THU

ちょっと前までデートムービーの定番といえば、ハリウッドの感動大作かラブコメディ。『千と千尋の神隠し』などのジブリ作品は別として、彼女を邦画に誘おうものなら「変わりモノ?」なんて疑われかねなかった。

数年前まで邦画は低迷の一途をたどっており、03年には年間公開本数が287本、シェアも33%にまで落ち込んでいた。しかしその3年後の06年には邦画が年間400本も公開され、興行収入も11月末の集計で洋画が885億円、邦画が864億円。キムタク主演の『武士の一分』など、12月公開作品が観客動員数を伸ばし続けていることを考えれば邦画の逆転勝利も夢ではない。

なぜここまで一気に邦画が巻き返したのか? その理由をキネマ旬報映画総合研究所の掛尾良夫所長は、「従来の邦画は、観客の見たいモノよりは、作る側の思いが強い作品が多かった。しかし最近では『世界の中心で、愛をさけぶ』『いま、会いにゆきます』など、じっくり楽しめる良質のドラマが増えたため、多くの観客の支持を集めることができたんです。対して今ハリウッドで作られているのは、CGだらけのアクションやSF映画など大味のものばかり。こういった作品にはもはや共感できないという日本人が増えたのでしょう」と語る。

確かに映画の醍醐味は、自分も劇中のヒーローと一緒に泣いたり笑ったりすること。より身近な世界が描かれ、感情移入しやすくなった邦画に人気が集まるのも納得だ。

「さらに、フジテレビ+東宝=『踊る大捜査線』というふうに、映画会社とテレビ局の連携プレイも増えています。映画のさまざまな情報を大量に発信し、出演俳優もバラエティ番組で映画の宣伝をする。テレビの力は大きいですから、着実にヒットに結びつけられるわけです」(掛尾所長)

とはいえこの邦画ブーム「数打てば当たる、とばかりに量産型が進行しすぎると一過性に終わるのでは?」という映画関係者の声も。そうならないためにも、今後も質の高い邦画を期待してます!


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