ピーク時から100社以上減!

東京証券取引所には、なぜ外国企業の上場が少ない?

2007.03.08 THU



写真提供/Reuters/AFLO
東京証券取引所とニューヨーク証券取引所の業務提携が大きく報じられた。東証は世界第2位の時価総額を誇る。どうして今さら提携かと思いきや、背景には危機感があった。実は東証、世界での存在感は意外に薄いのだ。

例えば外国企業の上場。ニューヨークやロンドン、シンガポールでは10%以上が外国企業なのに対し、東証ではわずか1%。グローバル経済の時代、これではあまりに寂しい。今や投資マネーはネットで簡単に国境を越えられる。投資家は世界中の証取から選べるのだ。実際、証取は世界規模で合従連衡が続く。ニューヨーク証取は、ヨーロッパのユーロネクストと今春合併。実現はしなかったが、ナスダックもロンドン証取の買収を狙った。証取としての魅力を高めなければ、投資家は投資してくれない。投資が集まらなければ市場は活性化せず、ますます投資が逃げていく悪循環に陥る。

東証が世界で大きな存在感を示していた時代がかつてあった。外国企業の上場は、ピーク時の91年には127社を数えていたのだ。目的は資金調達であり、知名度や信頼度の向上。日本経済が絶好調だったこの時期“ジャパンマネー”を求めて世界の企業が日本にやってきていたのである。ところがバブル崩壊で国内投資家の投資意欲は低下、上場の魅力は薄れていく。上場維持には数千万円ともいわれるコストがかかる。日本では有価証券報告書の日本語翻訳という他の証取にはないコストも必要になる。上場廃止は加速。今やピーク時から100社以上も減ったわずか25社である。

経済成長著しい中国の企業も、上場は東証ではなく香港に向かう。コストも高く、市場にも元気がない日本で上場しても、資金調達の魅力が少ないからだ。インドや上海などの取引所も存在感を高めつつある。このままでは、アジアの中核市場という存在すら難しい。低コストで、取引しやすく、しかも魅力的な投資商品、投資環境が揃っている。そんな市場をどう作るのか。東証の真価が問われている。


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